1アシストを記録したU-20日本代表候補FW小川航基(磐田)

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[3.8 練習試合 U-20日本代表候補 2-0 FC東京]

 最前線に入ったことでチームに“芯”が通った。後半からピッチへと送り込まれたU-20日本代表候補FW小川航基(磐田)は、後方から送られてくるボールを相手選手と激しく競り合って基準点となるだけでなく、果敢に最終ライン裏へと抜け出して縦への推進力を生み出すなど攻撃を活性化させた。

「FWはゴールを決めるのが一番だけど、基点になる力も大事。そういう部分で自分の強さを出していかないといけないし、自分の強みとしてやっている」

 そして、攻撃の基準点となるだけでなく、1点をリードして迎えた後半7分にはアシストを記録。高い位置でボールカットして前線へと運んだMF原輝綺(新潟)からPA内でボールを受けると、「シュートを打つイメージでトラップして、シュートを打つタイミングで相手がブロックに入ってきた」と瞬時の判断でFW久保建英(FC東京U-18)へのパスを選択。すると、久保がきっちりとネットを揺らして追加点が生まれた。

 後半3分に久保のスルーパスに反応して抜け出すなど、2トップを組んだ中学3年生とは息の合ったプレーを披露。「彼はシャドー的な感じで、落ちるのが得意なところ。そこで前を向いてくれれば自分も動き出しやすいので、試合前に『お前のところで前を向いてくれれば、必ず動き出す』と口を酸っぱくして言った」。そして、久保は小川の動き出しを見逃さずにパスを供給した。

 後半41分にも久保のパスから小川がシュートまで持ち込むなど、「良い関係が築けている手応えはある」とお互いの良い部分を引き出せている実感がある。しかし、シュートは好反応を見せたGK廣末陸に弾き出されたこともあり、「あとは自分が決めるだけだったけど、簡単にはいかない」とFWとして“一番の仕事”と語るゴールがなかったことに悔しさも滲ませた。

 昨年10月に行われたAFC U-19選手権ではチーム最多タイの3得点を挙げるだけでなく、多くの得点に絡むなど、まさにエースという働きぶりを見せた小川だが、「自分も含めて安泰な選手は一人もいない」とU-20W杯メンバー入りが確約されているわけではない。所属する磐田では出場機会をつかめていないが、「チャンスをもらったときにストロングポイントを出し、試合にどんどん使ってもらえるようにしたい」と出場機会を得たときに自身の持ち味を発揮できるように牙を研ぎ続ける。

(取材・文 折戸岳彦)


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