中国国務院発展研究センターの李偉・センター長は人民日報の取材に対して、「昨年、経済は安定した成長を見せ、生産者物価指数(PPI)はマイナスからプラスへ、企業の費用対利益は下降から上昇へ向かい、都市部と農村部の就職も予想以上で、これらは、経済成長のクオリティーと効率が少しずつ改善されていることを示している。成長の速度が一気に鈍化する危険は低くなった」と中国の現在のマクロ経済の動向について説明し、「経済の構造転換は、速度鈍化の段階から少しずつクオリティー向上の段階へと向かっている」との見方を示した。

先進エコノミーの需要が低迷していることが足かせとなり、2016年に中国の物品輸出はドル建てで7.7%減となり、2年連続のマイナス成長だった。製造業における外資直接投資の減少が輸出減少の主な原因の一つである一方、中国の対外投資は現在、急増している。16年、中国の非金融系の対外直接投資は1700億ドルを超えた。同数字は前年同期比44%増で、数年前の約15%のペースを大きく上回った。これについて、李センター長は、「つまり、グローバル化経営を通して競争力や利益創出能力の向上を図る中国国内の企業が増加しているということ。また、中国の開放型経済新体制の構築改革が成果を納めているということ」との見方を示した。

「実体経済の振興」は、中央経済政策会議で強調されている重要な仕事の一つで、李センター長は以下の提案をしている。

一、消費者の「『メイド・イン・チャイナ』に対する信頼を取り戻し、需要と企業の中間を貫通させる。李センター長は、「市場における商品の品質の監督・管理や消費者の権益の保護を強化し、消費者が安心して購入できる制度環境を構築することが、実体経済の振興におけるカギ」と指摘する。

二、今後10年における製造業の発展のロードマップを示した「メイド・イン・チャイナ2025」の計画を着実に実施し、企業のイノベーション能力の向上に力を入れる。李センター長は、「中国の企業の製造能力はとても高いが、多くの企業は市場の競争に適応する能力をさらに向上させることが急務。コア競争力の戦略性産業グループを1日も早く構築し、中国国内外の市場に受け入れられ、認められる有名ブランドをたくさん構築しなければならない」との見方を示す。

17年、中国の経済は依然として下ぶれ圧力に面しているものの、李センター長は、「国際経済の課題を前に、中国は自国の改革と発展をまずしっかり遂げなければならない。中国国内の供給側の構造改革は重要な任務で、システミックリスクが発生するレッドラインにさえ達しないようにすれば、今年の中国経済は安定して成長するだろう」と予測している。(人民日報記者・朱剣紅)(提供/人民網日本語版・編集/KN)