<人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」で大ウケだったトランプ大統領のモノマネを、アレック・ボールドウィンが突然「もう辞める」と発言。いまこそ稼ぎ時に思えるが......>

アメリカで人気のドナルド・トランプが(もう1人)いる。米NBCのコメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ(SNL)」で、俳優でありコメディアンのアレック・ボールドウィンが扮するトランプだ。

毎週土曜日の深夜に放送されるSNLで、ボールドウィンがトランプのモノマネを始めたのは大統領選の最中から。たちまち話題を呼び、トランプ自身が何度もツイッターで批判し、視聴率も上がった。アトランティック誌は「この15年間にSNLが放送したなかで最も重大な大統領のモノマネ」と称賛する。

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政治風刺や時事ネタのパロディを特徴とするSNLは、不定期に出演者が入れ替わる長寿コメディ番組だが、ボールドウィンはいまやホストとして歴代最多の出演回数。トランプが大統領就任後、さらに次々と"ネタ"を提供し続けるなか、さぞかし仕事がしやすかろうと思いきや......。

「もう辞める」というのだ。さては政治的な圧力でもあったのか?

そうではない。

「この政権の悪意の強さが人々を不安にさせる......だからもう、これ以上モノマネをやるつもりはない。いま以上にウケるかどうかわからない」と、ボールドウィンはテレビ番組「エクストラ」のインタビューで語った。

「トランプにはスポーツマン精神が圧倒的に欠けている」とボールドウィン。「冷酷で、怒りっぽいのは変わらないし、顔を合わせたら『お前の勝ちだよ』と言って逃げ出してしまいたくなるようなタイプだ」

スレートはトランプを風刺する難しさについてこう書く。「ボールドウィンのモノマネは、不誠実でおどけた、異常なほど自分のことで頭が一杯の男として描写するものだが――必ずしも現実と異なるとはいえない」

SNLには現在、ケイト・マッキノン演じるジェフ・セッションズ司法長官、メリッサ・マッカーシー演じるショーン・スパイサー報道官など、大ウケしたモノマネが他にもあるが、ボールドウィンがいなくなれば大きな痛手だろう。アトランティックによれば、彼のモノマネは「間違いなく、視聴者が番組を観る最大の理由だ」。

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4月29日には、毎年恒例のホワイトハウス特派員協会主催のチャリティーディナーが行われる。ここ数年はコメディアンがホストを務め、大統領も出席してジョークを披露するのが慣例になっているが、トランプは欠席を表明している。エクストラのインタビューで、代わりにモノマネで出席してはどうかと尋ねられたボールドウィンはこう答えた。

「求められたらたぶんやると思うが、協会が頼んでくるとは思えない」

ホストを務めるのと、大統領として出席するのでは大違い。さすがにその可能性は低そうだが、もし"ボールドウィン大統領"が登場すれば、SNLとは比べものにならないほどの視聴率を獲得できるのではないだろうか。

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部