おじさんたちよ、今こそ気合入れて運動だ(イラスト・サカタルージ)

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うなだれたままのわが子を見つめながら、シュンとなるお父さん――。ED(勃起障害)は、「ハゲ」「早漏」と並ぶオトコの三大悩みの1つだ。

ニンニク、ウナギ、生卵、オットセイ、スッポン、○○冷法......。いろいろ試したお父さんに朗報だ。「やっぱり体を動かすことがいいみたい」という研究が発表された。いったいどんな運動がお勧めだろうか。

ウオーキング程度ではダメ、ランニングがいい

この研究をまとめたのは、ポルトガル・ポルト大学のアンドレ・B・シルバ博士らのチームだ。英のスポーツ医学誌「British Journal of Sports Medicine」(電子版)の2017年1月27日号に発表された。

同誌の論文要旨によると、シルバ博士らは、過去に発表されたEDの行動療法のうちスポーツをさせて改善治療を試みた7つの論文を詳しく分析した。対象のED患者は計478人だった。スポーツはウオーキング、ランニング、エアロバイク、水泳などの有酸素運動が中心で、それに骨盤周辺を鍛える筋肉トレーニングを組み合わせたものもあった。追跡調査した期間は8週間〜2年間の幅があった。その結果、次のことがわかった。

(1)全体的に有酸素運動を行なうと、EDの改善効果がある。国際勃起機能指標のスコアが、2.3〜5.4点(平均3.9点)向上した。
(2)運動の強度が高いほど、また、長く続けるほど効果があがった。運動の強度では、中程度〜激しい高強度にはっきりした効果がみられた。

中程度以上の有酸素運動といえば、ウオーキングでは軽すぎてあてはまらない。ジョギングやランニング、水泳などが該当する。

ところで、国際勃起機能指標とは何か。日本性機能学会のウェブサイトによると、(1)勃起を維持する自信(2)挿入可能な硬さ(3)勃起の維持(4)勃起維持の困難さ(5)性交の満足度、の5項目について質問するもの。各質問の最高点が5点で、25点が満点。あくまで目安だが、21点以下だとEDの疑いがあるとされる。たとえば、次のような質問だ。

【1】勃起してそれを維持する自信はどの程度ありましたか?
(1点)非常に低い
(2点)低い
(3点)中くらい
(4点)高い
(5点)非常に高い

【2】性的刺激によって勃起した時、どのくらいの頻度で挿入可能な硬さになりましたか?
(1点)ほとんど、又はまったくならなかった
(2点)たまになった(半分よりかなり低い頻度)
(3点)時々なった(ほぼ半分の頻度)
(4点)しばしばなった(半分よりかなり高い頻度)
(5点)ほぼいつも、又はいつもなった

この25点満点の勃起指標で、4点〜5点向上するということは16%〜20%の改善になる。いったいどうして有酸素運動は効果があるのだろうか。

男性ホルモンをモリモリ分泌させる

EDとAGA(男性型薄毛)治療の専門医院を全国に8つ展開している「イースト駅前クリニックグループ」のウェブサイト「ED治療法 生活習慣から直す」を見ると、運動の重要性についてこう書いてある(要約抜粋)。

「EDを予防・改善するためには、生活習慣の改善が必要不可欠です。食生活はもちろん、運動不足の解消もEDの予防・改善に大いに役立ちます。運動がEDに効果的な理由のひとつが、血行不良の改善です。正常な勃起を行うためには、陰茎海綿体にしっかりと血液が流れ込むことが大切です。これは言い換えると、血行不良そのものがEDの要因のひとつであるといえます。その改善のためには、運動が欠かせないのです」
「もうひとつ、運動には正常な勃起に欠かせない、男性ホルモンのテストステロンの分泌を促す効果があります。それには、基本的に有酸素運動が効果的です」

では、具体的にはどんな運動をするといいのだろうか。

「ランニングやジョギングはEDの予防・改善に大きな効果があります。ある研究では、1週間に2.5時間以上のランニングを行うグループと運動習慣がないグループを比較した場合、ランニングを行うグループの方がEDのリスクが30%低下したという結果が出ています。また、スクワットも下半身の筋力を鍛えることができるため、効果的です。こうしたことから、運動がEDの予防・改善に大きく関わっていることがわかります」