英上院で、欧州連合(EU)からの離脱を通知する権限をテリーザ・メイ首相に与える法案を審議する議員ら。議会記録部(PRU)の映像より(2017年3月7日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】英議会上院は7日、欧州連合(EU)に離脱を通告する権限をテリーザ・メイ(Theresa May)首相に与える法案について、新たな修正案を賛成366、反対268で可決した。

 上院は1日にも別の修正案を可決しており、3月中にEU基本条約(リスボン条約、Lisbon Treaty)第50条を発動し、EUへの離脱通知を行う意向を示しているメイ首相にとって2度目の打撃となった。メイ首相は期限内の離脱通知に自信を示しているが、修正案の可決はEU離脱への障壁となるだけでなく、今後の離脱交渉においてメイ首相が直面しうる国内の反発が反映された格好だ。

 新たな修正案には、議会に対しEUとの離脱の最終合意を拒否する権限を与える内容が盛り込まれ、これについて専門家らは、離脱交渉において英政府の手足を縛る一種の「拒否権」とみている。ただ、条約で定義されたEU離脱交渉の期限により、EUとの合意があろうとなかろうと、英国は2年後にもEUを離脱する見通しだ。

 上院は先の修正案において、英国内に在住する300万人以上のEU加盟国国籍者の権利を、離脱後も保障することを政府に義務付ける内容を盛り込んでいた。法案は上院で修正案が可決されたことで、与党保守党が過半数を占める下院に差し戻され、13日から再審議が行われる予定だ。
【翻訳編集】AFPBB News