『セールスマン』 ©MEMENTOFILMS PRODUCTION-ASGHAR FARHADI PRODUCTION-ARTE FRANCE CINEMA 2016

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アスガー・ファルハディ監督の映画『セールスマン』の公開日が6月10日に決定した。

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『第69回カンヌ国際映画祭』主演男優賞、脚本賞、『第89回アカデミー賞』外国語映画賞に輝いた同作。『第89回アカデミー賞』では、ドナルド・トランプ政権による中東7か国からの入国禁止措置に抗議して、イラン人であるファルハディ監督と主演女優のタラネ・アリドゥスティが授賞式のボイコットを表明し、話題を集めた。

物語はアーサー・ミラーの戯曲『セールスマンの死』の舞台に出演中の夫婦を軸に展開。引っ越したばかりの自宅で妻が何者かに襲われたことをきっかけに、事件を表沙汰にしたがらない妻と犯人探しを始める夫の感情がすれ違っていく様が描かれる。

今回の発表とあわせて同作の撮影風景を捉えたメイキング写真が公開。またアリドゥスティの来日も予定されているという。

ファルハディ監督は同作に寄せて「ひとつの映画で、7000万人のそれぞれの信仰や生活がある多様な社会全体を描くことは、誰もできないことだと認識しています。しかし、ひとつの映画で、ひとつの社会の風景を描くことはできます。それが、たとえ、私の視点であったとしてもです」とコメントしている。

■アスガー・ファルハディ監督のコメント
ひとつの映画で、7000万人のそれぞれの信仰や生活がある多様な社会全体を描くことは、誰もできないことだと認識しています。しかし、ひとつの映画で、ひとつの社会の風景を描くことはできます。それが、たとえ、私の視点であったとしてもです。しかし、映画監督として、自分の才能を限定しない限りは、イランに開かれた窓を提供する機会を与えられていると思っています。

・タラネ・アリドゥスティについて
この映画の概要を書いているときから、この夫婦役を誰が演じるか考えていました。それが、映画の世界に入っていくのに大変役に立つのです。撮影中、私はとても安心した状態でいられました。なぜならみんなが役柄のテイストを理解していたからです。
タラネ(アリドゥスティ)から「なぜラナは家族と一緒に住んでいないの?」と聞かれました。私は「彼女の家族は違う町に住んでいる」という考えを伝えました。そうすると、彼女は「わかりました。それではこれから私はこの役柄を今までとは変えて演じます。だって、彼女は地方出身ですから」と言われました。