山形県は「カンピロバクターによる食中毒」について、県民に注意を呼び掛けている。同県南陽市で食中毒症状を訴えた男性2人からカンピロバクターが検出された事例があり、同様の中毒事例が昨年から全国で多発しているため。カンピロバクターは感染すると、まれにだが「ギランバレー症候群」を発症する可能性がある要注意菌。

県内17年初の食中毒発生で山形県がよびかけ

南陽市の事例は2017年2月21日夜に居酒屋で食事をした20代の男女3人が23日夜ごろから食中毒の症状を訴え、医療機関を受診した男性2人からカンピロバクターが検出された。店では鳥レバー刺し、鳥唐揚げ、シーザーサラダ、焼きそば、豚丼などが提供された。山形県が3月4日に発表した。同県での食中毒の発生は今年初めて。

カンピロバクター菌の主な原因食品は、同店の提供メニューにもあったが、鶏刺しやたたきなど生あるいは、あまり加熱されていない鶏肉。また、調理の過程で鶏肉から二次感染した食品や、焼き鳥や鍋料理の鶏肉などでも加熱不十分な場合は原因食品となる可能性がある。牛レバーの生食が原因の事例もある。

カンピロバクターによる食中毒事例は昨年4月ごろから全国で多発している。同月に埼玉県内で3件、高知県で1件、5月には東京や福岡で行われた、いわゆる「肉フェス」で計500人を超える患者が出た。その後も毎月のようにカンピロバクターが原因の食中毒事例が発生していた。

カンピロバクター菌は感染すると1〜7日間体内で潜伏。その後、食中毒特有の下痢や嘔吐、発熱を引き起こす。まれに神経疾患であるギランバレー症候群を発症することがあるという。

山形県や厚生労働省は、予防方法として鶏肉などについて「中心部までの十分な加熱」や「他の食品と調理器具や容器の使い分け」などの実践を求めている。