スポティファイが楽曲分析のSonalytic買収 リコメンドの向上狙う

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スポティファイが英国のスタートアップ企業「Sonalytic」を買収した。3月7日、同社はプレスリリースで「Sonalyticのオーディオ分析テクノロジーを用い、プレイリストのパーソナライゼイションを向上させていく」と述べた。

Sonalyticは昨年設立されたばかりだが、スポティファイがこの企業に大きな可能性を見出したことは確実だ。買収額は明かされていない。

Sonalyticの技術を用いると、リミックスなどの複数の楽曲が組み合わされた音源から、使用楽曲を特定できる。これは楽曲使用料の支払い面の課題を解決する。ユーチューブやサウンドクラウド等のプラットフォームも同じ困難に直面しているが、Sonalyticのテクノロジーでスポティファイは一歩先を行くことができる。この動きはスポティファイが近い将来、サウンドクラウドと競合する可能性も示している。

また、Sonalyticのマシンラーニング技術は楽曲のマッチングを大いに役立ちそうだ。Sonalyticのテクノロジーは個別のユーザーの好みを学習し、データを基に他のユーザーにリコメンドを行う。スポティファイの既存のプレイリストのDiscover Weekly やRelease Radarにこの技術が導入されれば、サービス品質は飛躍的に向上するかもしれない。

現在1億人以上が利用し、その半数が有料会員であるスポティファイがリコメンド機能を向上させれば、今まで以上に速いペースで新規ユーザーを獲得できる。

さらに、Sonalyticは世界中のテレビやラジオで流れた楽曲をトラッキングする能力も持っている。この仕組を用いてレコードレーベルや業界関係者らに、利用料が適切に支払われているかの情報を提供できるようになる。また、特定の曲がいつ、どこで、誰に聴かれたかを伝えることも可能だ。

これは現状のスポティファイの事業から一歩踏み込んだ領域にも思えるが、このテクノロジーを活かして新たなサービスを展開する、もしくは適切な対価と引き換えに、他の企業に売却する可能性も考えられる。

今回の案件はスポティファイにとって、2017年初めての買収事案となった。スポティファイは2016年に4つの企業を傘下に迎え入れており、それまであまり買収を行ってこなかった同社が、積極的に買収に動いている姿勢が見てとれる。