ドイツ東部マンシュノウの園芸会社の温室で、トマトの花に向かうマルハナバチ(2017年2月20日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】マルハナバチの足は「臭う」ことが、7日に発表された研究論文で明らかになった。

 英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載された論文によると、マルハナバチの微小な足跡に残る臭いは非常に強く、数時間後に花にやってきた他のハチがその臭いに気づくほどだという。

 さらに興味深いことに、マルハナバチは自分の足と他のハチの足の臭いを嗅ぎ分けられることが実験で示された。

 論文の共同執筆者、英ブリストル大学(University of Bristol)のリチャード・ピアース(Richard Pearce)氏は「マルハナバチが自分の臭いと群れの仲間(または無関係の同種ハチ)の臭いの違いが分かることを示したのは今回の研究が初めてだ」と言う。これは最近花を訪れたのは自分自身なのか別のハチなのかをマルハナバチが識別できることを意味している。

 ピアース氏は「この優れた能力のおかげでマルハナバチは賢く餌探しができる」と語り、マルハナバチは柔軟性のある脳を持っていることも指摘した。「マルハナバチは柔軟性の高い学習者だ」

 ピアース氏と共同研究者らは今回の研究でプラスチック製の実験用造花を訪れるようにハチを訓練した。造花にはご褒美の花蜜が出るものと、ただの水が出るものとがあった。

 3種類の異なる実験で造花にそれぞれ別の足の臭いをつけ、花蜜が出る造花の臭いと水しか出ない造花の臭いをハチに学習させた。

■足の臭いで蜜が出る花を探す

 一つの実験では、花蜜を出す造花には常にハチと同じ群れの仲間の足の臭いがついている一方、ご褒美の出ない花には前回訪れた時の自分自身の臭いが残っているようにしてマルハナバチを訓練した上で試験を行った。

 試験では異なる足の臭いがする全ての造花から花蜜を取り除いて水しか出ないようにした。その結果、大半のケースでハチたちは訓練時と同じように行動した。

 ハチは、甘いご褒美が出ると学習した臭いがする造花から花蜜をすすろうとした。これは、ハチが足の臭いを嗅ぎ分けられることを示していると研究チームは説明している。

 この臭いはハチが花弁などの滑りやすい面に止まりやすくする分泌物に含まれるもので、数時間持続する。

 ピアース氏によると、野生のマルハナバチは臭いを識別する能力を利用して自分より先にどのような種類のハチが花を訪れたか、どれくらいの時間滞在したか、その後どのくらい時間が経過したかなどを感知しているとみられるという。

 ピアース氏はAFPに対し「ハチが強力な嗅覚の持ち主で、空港で『嗅覚探知ハチ』として活用できる可能性があることは以前から示唆されていた」と語った。「ハチの嗅覚がイヌより優れているかどうかは分からないが、もしそうだとしても私は驚かない」
【翻訳編集】AFPBB News