今季に新潟へ加入し、開幕から2試合連続でフル出場中の原。守備面では確かな手応えを掴みつつある一方、課題も口にしている。写真:徳原隆元

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 今季、名門・市立船橋高から新潟へ加入したMF原輝綺の成長ぶりは目を見張るものがある。
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 高校時代からその能力を高く評価されてきたが、最大の魅力は守備面でのクレバーな働きぶりだ。ボランチ、CB、SBをハイレベルでこなし、どのポジションでも的確な判断に基づいた高い守備能力を発揮する。

 新潟ではすでに2試合にフル出場。高卒新人選手としてクラブ史上初の開幕スタメンに名を連ねた広島戦に続き、続く神戸戦でも2ボランチの一角で先発すると、コンビを組む小泉慶とバランスを取りながら、中盤を下支えした。

 3バックへシフトした終盤には、CBの一角を担い、鋭いインターセプトや的確なカバーリングを披露。状況に応じて、求められたタスクを要求通りにこなすそのマルチロールぶりに、誰もが重宝したくなる気持ちも分からなくはない。

 そんな原は、U-20代表でも右肩上がりの成長を遂げてきた。内山篤監督の目に留まり、昨年8月のSBSカップで初招集されると、その後はU-19アジア選手権のメンバーにも選ばれ同大会の初制覇に貢献。その当時について本人は「あの時はギリギリで入ったことにびっくりしたくらいだった」と振り返る。

 しかしプレーで信頼を掴み、プロでもその実力を遺憾なく発揮している今は、「新参者」との認識は薄れつつある。むしろ、その勢いからすると、坂井大将(大分)や神谷優太(湘南)、市丸瑞希(G大阪)らとの競争を制し、序列を覆す可能性すら感じてしまう。

 もっとも、謙虚な姿勢を貫く本人からすれば、課題はまだ多い。特にオフェンス面に関しては自らこう指摘する。

「今の課題はゴール前でミドルシュートを撃ったり、スルーパスを供給する回数を増やすこと。ボールを受けて捌いたり、落ち着かせたり、相手の攻撃を遅らせたりするプレーは少しずつできている。ペナルティエリア付近まで、顔を出してミドルシュートだったり、ラストパスを出したりすれば、もっとプレーの幅を広げられる」

 守備面では、ある程度手応えは掴みつつある。ただ、もうワンランク上のレベルに到達するためにも、攻撃面で怖さを示す必要性を、原は感じているようだ。

 新潟でより存在感を増し、U-20ワールドカップのメンバー入りを勝ち取るべく、ひたすらその理想像を追い求めていく。

取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)