ロバの需要が急増している南アフリカ(出典:http://en.yibada.com)

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2月15日、ヨハネスブルグに住む中国籍のビジネスマンがO・R・タンボ国際空港で300頭分のロバの皮を密輸しようとして逮捕された。警察はこの男が最近急増しているロバの密売グループのリーダー格とみて捜査を進めている。

その日、O・Rタンボ国際空港の税関職員は香港行きの「外装材」と書かれた39箱から異臭がしているのに気付いた。箱からは大量のロバの皮が出てきたため、中国籍の男を逮捕した。そして4日後、警察はこの男が借りているというランドフォンテインにある農場を捜査し、動物の皮1000点を押収したという。

では、なぜロバなのか? それはロバの皮からとれるゼラチンが、伝統的な中国の生薬「阿膠(アキョウ)」の製造に使われているからだ。阿膠は貧血、不眠そして月経過多などに処方され、ロバの皮1キロあたり5000ランド(約4万3800円)で取引される。

阿膠のためにここ数年は中国でのロバの需要が急増し、その数が圧倒的に不足していることからアフリカ全土でロバの売買が盛んに行われているようだ。動物虐待防止協会・家畜動物保護ユニットによると、南アフリカにおけるロバの価格は2年前に比べて4倍以上にもなっているという。ロバ売買に対する規制が緩いため、愛護団体などから「ロバの殺害方法がひどい」といった報告も寄せられている。

南アフリカの動物保護法では動物の虐待を禁じているが、同ユニットのムポ・モコエナさんによるとリンポポ州、北ケープ州、北西州で多くのロバがナイフやハンマーで殺害されており、その惨状を見て怒りに震えたそうだ。警察もロバ売買には目を光らせており、昨年10月にはリンポポ州でトラックの積み荷に死んでいたり、瀕死状態だったロバ41頭が発見され、外国籍の男性4人を逮捕、懲役8か月の実刑が下された。

北西州の地方環境農業省は、中国のロバ需要に応じる対応としてロバ農場や食肉処理場に投資する「ロバ・ジェネレーション・プログラム」を正式に発表している。ロバ製品は農産物として州の経済を活性化させるという考えだ。ただし違法売買には厳しく対応するとコメントしている。

出典:http://en.yibada.com
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)