もう3月に入るというのに、寒い日が続いている。
 「意外と知られていませんが、男性は寒さを感じると勃起力も低下するんです」
 こう語るのは『脳で感じるセックス入門』などの著作があるドクター林氏だ。

 気温と勃起力が関係あるとは確かに意外な事実だが、男性なら誰もがこんな経験があるはず。寒い日にトイレに行くと、チ○コが縮こまっている…アレだ。
 「まさにソレなんです。ではなぜ、寒いとペニスが縮こまるか、その理由は分かりますか?」

 うーん、言われてみれば、よく分からない。
 「まず、陰茎の大きさは海綿体に流れ込む血液の量によって決まるんです。性的興奮を覚えると、ペニスに血液が大量に流れ込むため、勃起現象が起こるのです。しかし、人間は寒さを感じると、体を温めようとして体の深部、いわゆる“体幹部”に血が集まるんです。寒い時ほど手足が冷たくなるのも、そのせいです」

 体の中心に血が集まるため、体の末端部分には血が回りにくいのだ。もうお分かりだと思うが、ペニスも末端部分にある。
 「血液がいつも以上に海綿体にめぐってこないので、ペニスが小さくなるんです」

 なるほど。そして、海綿体に血が流れにくいぶん、性的興奮を得た時も勃起力がイマイチになりやすい。
 「ゆえに、できるだけ暖かい場所でセックスをするべきなのです。これは男性に限ったことではありません。女性も血の巡りが悪くなると、性感度が鈍るんです」

 さらに、寒さがセックスの大敵と言える理由が、もう一つあるという。
 「人間は寒さを感じると、交感神経が強く働くんですね。ご存じの通り、交感神経とは緊張や興奮をしている状態。もっと言えば、防衛本能が働いている状態なんです」

 つまり、寒い=生命の危機=防衛本能が働き、自然と人間は交感神経が強くなるということだ。
 「もちろん、それ自体は悪いことではありませんが、男性の勃起は副交感神経が優位な時。つまり、リラックス状態の時に起こるため、それとは真逆の交感神経が強い状態では、非常に勃起もしにくいのです」

 このような理由から、男性は寒さを感じると勃起力が低下すると言えるのだ。
 「さすがにこの時期、外でヤル人は少ないと思いますが、室内で性行為をする際も、シャワーを浴びて体を温めることが大事。ペニスに暖かい湯をかけることも効果的です」

 また、「運動をする」という手もある。
 「もちろん、スクワットや腕立て伏せなど、きっちりと運動するのがベスト。しかし、そんな運動は面倒という方は、とにかく手足を動かす運動をしてください」

 ベッドに寝ながらでも構わないので、「手を回す」「足首を回す」といった動きを繰り返すといいそうだ。
 「先ほども話した通り、寒い時は体の末端部分が冷えますので、冷えている部分を動かして温めるのです。すると、全身の血行がよくなり、ペニスにも血液が流入しやすくなるのです」

 まだまだ寒い日が続くだけに、万が一の機会のために、ペニスを温める運動も覚えておこう!

ドクター林
弘邦医院(東京・江戸川区)院長。『脳で感じるセックス入門』や『お医者さまが教える癒されてもっと気持ちよくなる!』など著書も多数。ED治療にも精通しており、現在、同医院では局部海綿体注入法による「ICI治療」も行っている。