■デザインのどこを継承して、どこを変えるのか!?

歴代スイフトのスタイルといえば、黒いAピラーと台形のCピラー、量感あるストレートなショルダーライン、そしてタイヤに沿って弧を描くヘッドライトといった、個性的なアイコンが思い浮かびます。スズキは、スイフトで同じデザインテーマを2世代続けたことで、「スイフトらしさ」を確立することに成功しました。

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だからこそ悩ましいのが今回の3代目で、新型スイフトのデザインでは従来のスイフトらしさを訴求するだけでなく、いかにして次世代の新しさを融合させるかが最大の命題となりました。

デザインの先行開発では、スケッチ段階から「どこを継承してどこを変えるのか」について模索が始まりました。選考でのスケッチ案は、50作品を超える大がかりな取り組みだったそうです。

■浜松とトリノで練り上げた工芸的な面質

新型スイフトの新しさの原点は、スズキが東京モーターショーに出展した2台のコンセプトカーにあります。2011年のレジーナと2013年のクロスハイカーは、従来の機能主義的なデザインではなく、工芸的な造形にトライしたもの。そこで新型スイフトにも工芸的な面質を取り入れるべく、デザイン開発が進行していきました。

またデザイン陣は欧州でのモデル開発にこだわり、先行開発と量産開発の2度に渡ってイタリア・トリノのスタジオで立体モデルの作成を行いました。

しかも場所は違ってもやることは同じかと思いきや、さにあらず。日本ではクレイ(粘土)を盛って造形するところを、欧州ではケミカルウッド(樹脂製合成木)の削り造形になるため、クレイとは異なる面質や塊感を出せるとのこと。

最終的には、浜松案とトリノ案を融合。「近づいてみると工芸的に手を掛けた味わいが感じられるような造形」を目指し、スタイルを磨き上げていきました。新型スイフトでは、浜松とトリノで練り上げた工芸的な面質が、見処のひとつとなっています。

(星崎 俊浩)

【関連リンク】

第546弾スイフトのすべて (より深く知りたい方はこちらがオススメ)
http://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=9379

浜松とトリノで練り上げた、新型スイフトの新たなデザインテイストとは?(http://clicccar.com/2017/03/07/450968/)