ポーランド・ウッチで行われた統一左派の党大会で演説するバルバラ・ノバカ氏(2015年10月4日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】1977年に国連(UN)が女性の権利のために「国際女性デー(International Women's Day)」を定めてから40年を迎える今年の3月8日は、男女平等社会を目指す闘いが今またさまざまな問題に直面していることを受け、女性に対する賞賛だけではなく行動への呼び掛けがテーマになると思われる。

 ポーランドの政治家で「セーブ・ウィメン(Save Women)」委員会代表のバルバラ・ノバカ(Barbara Nowacka)氏は、「3月8日はサフラジェット(20世紀初頭の婦人参政権運動団体)をたたえたり、過去の成功を祝ったりするだけではなく、現状について思いを巡らすための日だ」と語る。

 国際女性デーに先立ちAFPの取材に応じたノバカ氏は、「労働市場や社会、政治における女性の役割に関しては、取り組むべき課題がまだたくさんある」と主張する。

 このところの社会情勢でフェミニストたちが懸念を抱いているのは、中絶の権利や賃金平等、ジェンダー(文化・社会的性差)に起因する暴力といった重要な問題だ。

 1月下旬にドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が米大統領に就任した後に行われた大規模な抗議デモ「女性の行進(Women's March)」でも、性差別主義者の男性たちの態度や考え方によって女性の権利が侵害されることへの懸念が表明された。

 世界中の都市で行われたデモには女性200万人が参加。中でも米首都ワシントン(Washington D.C.)では、トランプ氏の政策や、選挙活動中に映像で明らかになった同氏の卑猥な女性蔑視発言に対する抗議が行われた。

 女性の経済力に関して言えば、男女平等の同一賃金を求める長年の闘いにまだ終わりは見えない。

 国際労働機関(ILO)によると、世界全体における女性の収入は男性よりも平均23%少なく、このペースで行けば、格差をなくすのには70年を要するという。

■「私たちは怒っている。でも無力ではない」

 統計からは、女性に対する暴力についての悲惨な実態も浮かび上がる。

 国連によると、全世界の女性の約35%は、身体的あるいは性的暴力の被害者となっている。女性や少女約2億人が女性器切除を受けており、7億人が18歳になる前に結婚している。

 仏家族計画局で国際問題を担当するクリスティーヌ・モージュ(Christine Mauget)氏は、「(中絶に反対する団体は)団結力が強く、ソーシャルメディアや政治的な影響力も大きい」と述べ、「2017年の今も、男性優位主義は大きな問題の一つだ」と指摘する一方で、「物事を前進させるのは難しいが、後退はさせないように努力している」と語った。

 ノバカ氏をはじめとする女性の人権活動家らは、自分の権利のために立ち上がることによって女性たちにあるメッセージを示している。それは、「私たちは怒っている。でも、私たちは自分が無力ではないことを知っている」ということだ。
【翻訳編集】AFPBB News