厚生労働省によれば、技能実習制度は「技能、技術または知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う人づくりに協力することを目的」としている。しかし、中国ではこの制度の主旨は建前に過ぎないと報じるメディアも少なくない。(イメージ写真提供:123RF)

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 厚生労働省によれば、技能実習制度は「技能、技術または知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う人づくりに協力することを目的」としている。しかし、中国ではこの制度の主旨は建前に過ぎないと報じるメディアも少なくない。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本企業は人手不足を補う労働力として実習生を利用しているとし、技能実習生としての経験がある中国人の感想を紹介している。

 記事はまず最初に2009年から技能実習生として日本で働いた経験がある中国人の声として、時給840円で1日8時間労働、土日は休みで恋愛を楽しむ余裕さえあったと説明。日本の3年間は「とても楽しかった」と感じていることを紹介した。

 このように、本来の趣旨のもとで働く技能実習生もいるが、すべてがそうではないとし、別のある中国人実習生は3年間で30万元(約495万円)も稼げると聞いて日本にやって来たとする一方、この話が嘘だったことが分かり、失踪し、他の企業で不法就労を始めたと説明した。

 また、この実習生の経験によれば、この種の不法就労は建設業界に多く、企業側は合法ではないと知っていても働き手を必要としているため偽の在留カードでも黙認すると説明した。さらに別の中国人から住居を又借りすることにより、合法的な在留資格がなくても日本で生活できるという点も紹介したが、いつ退去強制させられるか分からないという不安を常に感じると感想を紹介している。

 記事が紹介した中国人の経験のように、外国人技能実習制度には実習生の失踪という問題も指摘されている。「3年間で30万元も稼げる」という誤解のもとで訪日すれば、当然「話が違う」として逃げ出したくなるだろう。不正確な情報と誤解が失踪をもたらす要因の1つとなっていることが見て取れる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)