これで自分もやっとオトナになれた。

そんなふうに自分を誇らしく思えた買いもの、皆さんにもありませんか?

自分で稼いだお金で思いきって手に入れた、思い出の品。「オトナの証」としていつも肌身離さず持っている物。ウートピ編集部では、アラサーから30代の読者に「オトナの買いもの」をヒアリング調査してみました。そこから見えてくる理想のオトナ像とは?

Sweet Peaのゴールドリング

「学生の頃に読んだ江國香織さんの『冷静と情熱の間』の中に、“長年、身につけているリングが身体の一部のように馴染んでいる女性”が登場するんです。いつかは、自分もそんなオトナの女性になりたいと憧れていて」

確かに、流行にとらわれないシンプルなリングをいつもさりげなく嵌めている女性って、ブレない芯のある“オトナ”って感じがします。

「そして28歳の時にやっと出会ったのがロンドンのSweet Pea(スイートピー)というブランドのゴールドリング。潔いほどにシンプルで美しくて、目にした瞬間ドキドキしました。ピンキーリングとして一本だけ買うつもりが、結局1号 、7号、 9号と3本も購入してしまいました。18金で決して安くはなかったけれど、10年後の今もほぼ毎日つけています」

シンプルで上質な指輪は、理想の女性に近づく第一歩となったんですね。

DELTAのボールペン

「就職して初めてもらったお給料で銀座の伊東屋で買った、イタリアの万年筆ブランドDELTA(デルタ)のボールペン。“ずっと仕事を続けるぞ”という決意を込めました。それまで使っていたボールペンの100倍以上の値段でしたが(笑)、躊躇はなかったですね」

自分への決意表明として、一生使える上質なものを手に入れる。それも「オトナの買いもの」の一つのカタチ。

「打ち合わせや会議の時、一緒に買った皮のペンケースから取り出す瞬間が誇らしいですね。レジンという素材で、象牙色のマーブル模様がいつまでも美しくて。購入して10年くらい過ぎましたが、なくすたびに大騒ぎして探し出してます(笑)。次は同じシリーズの万年筆を何かの記念に買おうかな、と」

手帳にスケジュールを書き込む時などに、さっと美しいペンを取り出す女性には、“オトナ”を感じます。そろそろ100円ボールペンからは卒業した方がいいんでしょうか……。

そして、一番多かったのが「カバン類」でした。

Jacques le Correのバッグ

「記者から編集者に転職した時に買ったのが、Jacques le Corre(ジャック・ル・コー)のバッグです。内定が出た日に立ち寄ったセレクトショップでその色とフォルムに一目惚れ。家賃より高い値段だったけれど迷わず購入しました」

みんなが知ってる「ザ・ブランドバッグ」ではないけれど、おしゃれ好きの間ではおなじみのフランスのバッグブランド、Jacques le Corre。あえて、「わかる人にはわかる」というラインを狙ってくるのも、オトナっぽい。

「記者時代はカメラとパソコンや資料を入れるために大きなバッグを持っていたけれど、もう私には必要ない。“これからは編集者として頑張っていくんだ”という覚悟も込めてあえて小ぶりなバッグを選びました。2年経った今も愛用しています」

COACHのサッチェル

「25歳の時に仕事で訪れたNYのSoHo地区のCOACH(コーチ)で買いました。英語も話せなくて店員さんに“これ、ください”と伝えるだけで精一杯だったけど、NYのコーチで買ったという事実が、当時の私にはすごくオトナに感じられて」

ブランド物のバッグを買うだけでも、オトナ感は上がりますが、それをNYで買うとなると、さらに成長を感じられるかも。

「ちょうどサッチェルのシグネチャーラインが発売された時だったんです。色はベージュ。とにかく使いやすいバッグだったので、ボロボロになるまで使い倒しました。今はもう手放して手元にないんですが、あれはオトナの階段をのぼった買いものでしたね」

Dove & Oliveのバッグ

「この会社にいていいのか、この人と結婚していいのか、と人生に迷っていた時期に買ったDove & Olive(ダブ・アンド・オリーブ)という工房の黒カバン。おばあちゃんになっても働き続けていたいという思いにだけはブレがなかったので、仕事の相棒として選びました」

恋愛、転職、結婚…と人生に迷いが生じた時に、思いきった買いものをすることで、自分に対してケジメをつけたわけですね。

「外での仕事も多いので、ポンと気軽に置けるように底鋲を打ってもらいました。とにかく頑丈なので、いろんな現場に連れていけて、今や本物の相棒ですね」

ノーブランドのガーメントバッグ

「泊まりがけの出張でスーツを持っていく時のために買いました。それまでは同じスーツを着ていたり、適当にバッグに押し込んだりしていたんですが、やっぱりスーツは仕事道具なので、大事に扱わなきゃなと思って」

アラサーになり社会人としての自覚が出てきた頃、「仕事服もきちんと着こなしたい」と思うようになったそう。ガーメントバッグはしょっちゅう使うものではないけれど、プロなら持ておきたい仕事道具の一つかもしれません。

「よくある2つ折りではなく、女性用に3つ折りになっているのがポイント。ノーブランドだけど、3つ折りは珍しいので即買いでした。男女兼用のものだと縦に長くて持ちにくいんですが、これならコンパクトで移動にも便利です。もう3年くらい使い続けてます」

RIMOWAのスーツケース

「仕事で全国あちこち移動することが多くて、スーツケースは必需品でした。でも安物だと、キャスターの動きがスムーズじゃないし、すぐに壊れちゃう。毎日のように一緒に移動するものだから、思いきって憧れのスーツケースブランド、RIMOWA(リモワ)のを買いました。持っているだけで職場でも一目おかれました」

確かに、ちゃんとしたスーツケースを使い込んでいる女性は、人生の経験値が高そうでカッコいいですよね。それに、上質なスーツケースも持っていると、出張や旅行へのモチベーションも上がりそうです。

「リモワのスーツケースのおかげで移動はストレスフリー。当時日本国内でほとんど流通していなかったネイビーという色も、ポイント高かったですね。自分で買った上質なものにはやっぱり愛着が湧いて、4年経つ今も愛用してます」

MTGのReFa CARAT

「30代半ばになると、あごのあたりのむくみが気になってきて購入した、美容ローラー、ReFa CARAT(リファカラット)。一つ3万円もするんですが、美容系のこういうグッズに躊躇なくサッとお金を出せるようになった自分がオトナだな、と(笑)」

生活必需品ではない、「ちょっと余計なもの」にあえてお金をかける。余裕がなかった20代の頃にはできなかった贅沢です。

「本当に効いているのかわからないんですが、毎日のようにあごのあたりをゴリゴリやってます。実は只今海外在住なんですが、現地のリッチのマダムも愛用していて、ステイタスシンボル的な意味もあるのかな」

Herman Millerのアーロンチェア

「会社員を辞めて独立した時に、記念として購入したHerman Miller(ハーマン・ミラー)のオフィスチェア。一脚15万円くらいしますが、座り心地は有名ブランドだけあって抜群。パソコンに向かう作業が多いので、一日のうち一緒に過ごす時間はかなり多いです」

世界でもっとも快適なワーキングチェアと言われている、ハーマンミラーの椅子。ビジネスパーソンにとっては、男女問わず憧れの逸品です。独立を決意した自分への贈りものとしては、最高のチョイスかもしれませんね。

東京ミッドタウンクリニックの人間ドック

「子どもが生まれた年から、毎年東京ミッドタウンクリニックの人間ドックを受けるようになりました。もう自分一人のカラダじゃないんだな、と気づいて」

今回のヒアリングの中で唯一モノじゃない「オトナの買いもの」。

30代になってプライベートでも、仕事でも、いろんな責任を負うようになると、だんだん「自分だけのカラダじゃない」という意識が出てくるものですよね。

「フリーランスなので健康が何より大事。1回20万円もするんですが、投資だと思って続けています。モノじゃないけど、仕事とか家族とか、いろいろと責任を抱えるオトナになったがゆえの買いものですね」

ただ、高いものを買うことが「オトナの買いもの」じゃない。

理想に近づくため、覚悟を決めるため、責任を果たすため……みなさんの「オトナの買いもの」からは、いろんな側面が見えてきました。自分に求める理想の「オトナの条件」は、本当に人それぞれのようですが、思いきった買いものをしてそれを大事に使い続けるうちに、成長を実感できるのかもしれませんね。

ウートピ編集部