モンゴルで暮らす民族には、ワシを操って動物を狩る「イーグルハンター」の技術が代々受け継がれています。そんなイーグルハンターのワシに、アクションカメラGoProを取り付けることで、空を飛ぶワシの目線でキツネを捕らえる瞬間を収めた迫力ある映像の撮影に成功しています。

GoPro: Hunting a Fox From an Eagle's POV - YouTube

満天の夜空のタイムラプス。



村には多くの羊たちの姿



荒野を馬にまたがった4人の男性が進んで行きます。



進んだ先は崖の上



ここでイーグルハンターが手に載せていたワシを飛ばします。



ワシに取り付けられたGoProの映像に切り替わり、ワシが空を飛んでいきます。



カメラの映像では、獲物がどこにいるかほとんど分からないのですが、ワシの目はしっかりとキツネを捉えており……



キツネが逃げる隙すら与えず捕獲。



最後には仕事を終えたワシの顔が映り込んでいました。



なお、上記のムービーはワシがキツネを捕らえる瞬間だけのダイジェスト版ですが、GoProのスタッフが数日間にわたってイーグルハンターのいるモンゴルの民族に密着し、撮影されたドキュメンタリー全編は以下のリンクから見ることができます。

GoPro: Eagle Hunters in a New World - YouTube

老練のイーグルハンターがワシの世話をしています。このエリアには約20人ほどのイーグルハンターがいるとのこと。



子どもたちはイーグルハンターになるため、苦戦しながらワシを操る技術を教わっています。



ダイジェスト版と同じ崖をのぼっていると、イーグルハンターが「あそこにキツネがいるぞ!」と叫びました。



付いてきている息子に「早く来い!バカヤロウ!」と怒号。ダイジェスト版で、ワシはかなり離れたところにいたキツネを捕らえていましたが、イーグルハンターにもキツネの居場所が見えている模様。驚異的な視力を持ち合わせていることがわかります。



◆第1章:狩猟と放牧



冒頭とは異なるイーグルハンター歴28年のTauekulさんが登場。モンゴルのイーグルハンターが従えるワシには、時おり以下のようなアイマスクを装着させています。



必要に応じて着けたり外したりする模様。



Tauekulさんの父親もイーグルハンターであり、父親の行くところにはどこにでも付いていったとのこと。父親のワシ猟に同行しながら技術を学び、やがて一人前のイーグルハンターになったそうです。



今では息子にワシ猟のやり方を指導する立場に。



ワシ猟以外にも、村では羊の放牧が生計のひとつとなっています。



ミルクをつまみ食いしたのか、顔じゅうにミルクを付けている子ども。



食事はこんな感じで、家族みんなで地べたの食卓を囲みます。



「イーグルハンターになりたいという気持ちはありますか?」と、羊の頭を焼く青年にGoProスタッフが質問しています。



「イーグルハンターになるにはまだ若すぎるんだ。もっと年を取ったら将来的にはなりたいと思うよ。今はほかにやりたいことがあるんだ」と青年は話しています。イーグルハンターは若者にはなることができず、長年の修行が必要になるようです。



◆第2章:ワシの訓練

別のモンゴルの民族で暮らすOuniさんも、22年間にわたってイーグルハンターとして生計を立てています。



モンゴルのデリウンにあるOuniさんが暮らす村はこんな感じ。



1983年に父親から野生のワシを譲り受けて以来、イーグルハンターの腕を磨いてきたとのこと。



デリウンの偉大なイーグルハンターは何人もこの世を去ってしまったそうです。



ワシを調教するには叫ばずに教える必要があり、賢いワシはすぐに覚えてくれるとのこと。「もしワシを放置したり痛めつけたりすれば、その人は良いイーグルハンターにはなれない」とOuniさんは話しています。



高い崖の上にのぼってワシを訓練しているところ。ワシを飛ばし……





地上では馬にのった弟が移動しながらワシを待ち構えています。



何も映らないGoProの映像を見ていると、瞬く間に右側からワシが現われました。このシーンは恐るべき低空飛行とスピードに圧倒されてしまいます。



そして無事弟の腕につかまることに成功。





◆第3章:ホワイト・デス

「私は40年間にわたって家畜の面倒を見ています」



「ホワイト・デスが起きたときは、およそ400頭の羊が死んでしまいました」



「40頭いた馬も10頭しか生き残らなかったのです」と話しており、モンゴルでは「ホワイト・デス」と呼ばれる大寒波に見舞われることがあるようです。



◆第3章:伝統を維持し続けること

イーグルハンターが多く存在するモンゴルでは、毎年「ゴールデン・イーグル・フェスティバル」と呼ばれる伝統的な祭典が行われています。



ゴールデン・イーグル・フェスティバルでは各民族の名うてのイーグルハンターが、ワシを使って決められた動物を捕まえて競争するとのこと。



山の上から放たれたワシは、会場内の区切られたエリア内に放たれたウサギやキツネのような小動物を捕まえます。



◆第5章:ハンティングの将来

「あなたは伝統を守ってきましたか?」



「私たちは自分たちの知るすべての知識を代々受け継いできました」と話すOuniさん。



「私が教え始めたのは息子が19歳のときです」



「彼は私に『イーグルハンターになりたい』と言いました」とTauekulさんは話しています。



なお、これらの物語をGoProスタッフ側から見たメイキング映像も公開されています。

GoPro BTS: The Making of Eagle Hunters in a New World - YouTube