<北朝鮮が6日朝、同国西岸から弾道ミサイル4発を日本海に向けて発射した。3発は日本の排他的経済水域(EEZ)に落下したとみられる。米韓両軍が1日から、北朝鮮の脅威に備えた定例の合同野外機動訓練を開始しており、これに対する報復の動きとみられる>

ロイターなどによれば、韓国軍は、北朝鮮が6日午前7時36分に飛翔体を発射したと発表した。飛翔体は、ミサイル発射台がある東倉里(トンチャンリ)から発射され、北朝鮮の東岸沖に落下したという。

米韓両軍が1日から、北朝鮮の脅威に備えた定例の合同野外機動訓練「フォールイーグル」を開始しており、これに対する報復の動きとみられる。韓国軍は、飛翔体の種類については分析中だとした。

日本政府は、菅義偉官房長官が6日午前に緊急会見し、北朝鮮が同日午前7時34分に弾道ミサイルを発射したと発表した。ミサイルは4発発射され、そのうち3発が日本のEEZ(排他的経済水域)に落下したという。

菅長官は、日本の安全保障への重大な脅威であり、断じて容認できないと述べ、北朝鮮に対し厳重に抗議したと語った。

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複数のミサイルを同時発射は異例

北朝鮮が発射したミサイルは、韓国軍の分析が進むにつれ、中距離弾道ミサイル(IRBM)と推定された。北朝鮮が同時に4発ものミサイルを発射したのは異例のことだ。

聯合ニュースなど韓国メディアによれば、今回発射されたミサイルは、先月初めて発射された「北極星2型」に、スカッド- ER、ノドンなどを加えた形で打ち上げられた模様だ。韓国軍の合同参謀本部が発表したところでは、ミサイルは北朝鮮の平安北道東倉里から発射され、飛行距離約1,000km、最大高度は約260kmに達したという。

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北朝鮮は毎年3月ごろに米韓が合同で行う軍事演習にぶつける形で、最近3年間に38発のミサイルを発射している。今年も3月1日から米韓による合同軍事演習「フォールイーグル」が開始されており、北朝鮮はこれに強く反発していた。さらに、韓国と在韓米軍が北朝鮮のミサイルの脅威に対抗するため配備を進めている高高度ミサイル防衛システム(THAAD)が、予定地の取得が終わり具体的な配備スケジュールが見えてきたことも、北朝鮮がミサイル発射を行うきっかけとなったと見られる。

ミサイルの性能アピールできる発射場所を選ぶ?

今回ミサイルが発射された場所が、中国の渤海湾に近い平安北道鉄山郡東倉里だったことに関して、発射地点を北朝鮮の西端にすることで、可能な限り飛行距離を増やし、ミサイルの性能と飛行距離を誇示しようとしたという分析が出されている。

今回のミサイル発射について、韓国の黄大統領権限代行は、「在韓米軍によるTHAAD配置を早急に完了して、北朝鮮の核・ミサイルに対する防御体制を整える」と語り、従来通りTHAAD配備を進めることを明らかにした。

THAAD配備について、射程圏になることを理由に強行に反対する中国が、今回の北朝鮮のミサイル発射を受けて、どういう反応を見せるかも注目されるところだ。

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部