日本が持つ伝統的な技術と職人の哲学は、昨今「匠の精神」として中国国内でもしばしば紹介されている。日本の家屋建築の基本である木材の加工技術や職人気質も、その1つだ。(イメージ写真提供:123RF) 

写真拡大

 日本が持つ伝統的な技術と職人の哲学は、昨今「匠の精神」として中国国内でもしばしば紹介されている。日本の家屋建築の基本である木材の加工技術や職人気質も、その1つだ。

 中国メディア・今日頭条は5日、「日本で1300年伝承された木の匠の技術は、どうやって時代とともに歩んでいるのか」とする記事を掲載した。記事が紹介しているのは、古代より木工が非常に盛んだった岐阜県の飛騨地方だ。

 記事は、山深い地域の飛騨地方は8世紀の律令時代の頃より、租税の変わりに木工職人が都に徴用され、寺院や朝廷の建物の建築を担当してきたと紹介。その伝統を代々受け継ぎ、近代以降はさらに西洋の技術も取り入れ、輸出家具生産の分野で大きく発展したと伝えた。

 また、1985年のプラザ合意以降の円高によって家具輸出業は大きなダメージを受けたものの、外国産木材を加工しての再輸出、柔らかい杉を3分の1まで圧縮して強度を高める技術など様々な方策を打ち出し、現在に至るまで「飛騨の匠」の名声を保ち続けていることを紹介した。

 そして、飛騨地方で中国人観光客を見かけることは少ない一方、その卓越した技術に目を付けた中国人バイヤーの姿を目にすることができることを紹介。「興味とチャンスがあれば、ぜひ飛騨に行ってみるといい。特に、1000年受け継がれる匠の技術がどうやって家具の上で新たに表現されているかを見るといい」と伝えている。

 単に古くから伝わるものを受け継いでやっているだけでは、時代の流れに取り残されてしまう可能性がある。そこで大事なのはやはり、新しい物を生み出すことに対する貪欲さだ。それはまさに今の中国が声高に叫んでいる「伝承とイノベーション」なのだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)