最期の瞬間も選択肢広がりました

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今、夫が亡くなった後に妻が別れを決断する「死後離婚」が話題です。「夫(または夫の家族)と同じ墓に入りたくない」という理由が少なくないとか。離婚まではしないけど遺灰は別の場所を希望するという人はもっと多そう。

では、妻の遺骨や遺灰はどうするのでしょう? 新しく墓を建てる? 実家の墓に入る? これは結婚した女性の話ですが、シングル女性にとっても、「死後の行き先」は悩ましい問題です。

半数以上の女性が「散骨」希望

全国石製品協同組合が、「亡くなったらどこに埋葬されたいですか?」とアンケートをとった結果、20〜60代の女性たちが支持したのは以下。

1位 部分散骨(残りはお墓や納骨堂に納める) 32.3%
2位 先祖代々のお墓 24.8%
3位 散骨(すべて散骨) 17.2%
4位 新しく自分で建てたお墓 16.3%
5位 納骨堂 9.4%

1位「部分散骨(残りはお墓...)」と2位「先祖代々のお墓」、4位「新しく自分で建てたお墓」をまとめると、依然、墓石へのニーズが高いと見ることもできますし、1位「部分散骨」と3位「散骨」に焦点を当てれば、散骨を希望する人が半数近くも存在すると見ることもできます。

ちなみに、調査は男性に対しても行われており、1位が「先祖代々のお墓」(33%)、2位が「部分散骨」(28.4%)でした。女性の方が散骨に意欲的なんですね。

ハワイにバルーン、なんだか楽しそう

散骨の方法は、海に撒く海洋散骨、墓石の代わりに木を植える樹木葬、地球の外へ打ち上げてしまう宇宙葬など、選択肢は広がっています。それぞれ注目されているサービスを紹介しましょう。

◆人生の節目といえばハワイ

フューネットコーポレーションは、なんとハワイでの海洋散骨を代行する「Re:Sea(リセア)」というサービスを提供しています。憧れの南の島は、ハネムーンだけではなく、人生の最期にも訪れたい場所としてニーズがあるのですね。為替で変動することもありますが、料金は12万9600円です。

◆巨大バルーンで宇宙へ

栃木県に本部のあるバルーン工房では、新たな宇宙葬を行います。宇宙葬は、ロケットで打ち上げるアメリカ企業のサービスが有名ですが、こちらは大きなバルーンで遺灰を上空へ飛ばし、成層圏で散骨を行うという手法。25万9200円から実現可能です。

◆リーズナブルな都立霊園の樹木葬

ハワイ散骨代行やバルーン宇宙葬は、墓石を建てたり、納骨堂に納めることを考えると、随分低コストで済みます。さらに費用面にこだわるなら、都立小平霊園の「樹林型合葬埋蔵施設」が話題。こちらは4万1000円で埋葬されるのです。都内に5年以上住んでいれば応募可能とのことですが、例年10倍以上の人気なので強運が必要です。

ハワイにバルーンに強運、明るいイメージの表現が並びました。さみしい死後がテーマなのに、夢の話をしているみたいですね。