0-1、0-3で開幕2連敗──。

 スポルティーバのJ1順位予想『目利き5人が大胆予想。今季J1、全18チームの順位はこうなる』で、5人のうち4人が最下位、ひとりが16位と、全員が降格候補に挙げたのが北海道コンサドーレ札幌だ。開幕からここまでアウェー2連戦が組まれた不運はあったものの、いずれも無得点での連敗は、それらの予想を肯定するものとなってしまっている。


敗戦後、肩を落とす札幌の選手たち 4日にニッパツ三ツ沢球技場で行なわれた第2節の横浜Fマリノス戦では、後半開始早々の47分に、齋藤学のアシストからダビド・バブンスキーに美しいハーフボレーを決められて先制される。その7分後には、J1初先発となった20歳のCB進藤亮佑が、最終ラインで齋藤にボールを奪われて独走を許すと、最後は富樫敬真に押し込まれた。

 さらに73分には、相手の中盤から着実にボールを繋がれて、右サイドを攻略された後に左に回される。そして齋藤を追い越してスルーパスを引き出した天野純のクロスを、途中出場のウーゴ・ヴィエイラにフリーで合わせられ、ダメを押された。

「点を取られて気持ちが落ちて、少しずつ足が出なくなり、サポートも遅くなっていった。それが0-3の結果につながったと思います。自分たちのスタイルは、一度引いてから。先に失点すると、そのバランスが崩れてしまう」

 試合後、札幌の21歳のアンカー・深井一希は、ピッチ上の振る舞いと同様に年齢にそぐわぬ落ち着いた口調でそう語った。その言葉通り、札幌の戦術は5バック気味にどっしりと構え、相手が使えるスペースを消して、まずは失点をしないことを念頭に置く。

 J2を制した昨シーズン、25個の白星のうち11試合が1-0の勝利だった。今季の開幕戦は逆にそのスコアで敗れたが、この日の前半は前節よりも格段にパフォーマンスが向上し、開幕戦で浦和を破った横浜FMと互角の戦いを披露していた。

 最初にチャンスを迎えたのも札幌だった。5分に兵藤慎剛が相手陣内で敵のパスをカットし、ダイレクトでグラウンダーのボールを前方へ送る。これに反応したエースの都倉賢がエリア左角から豪快にシュートを放って、相手GKを強襲した。

 さらに28分には、J1の名キッカーたちに引けを取らない左足を持つ福森晃斗のフリーキックに横山知伸が頭を合わせると、山なりのボールはポストを直撃。これが決まっていれば、「セットプレーから点を取って、ゼロで抑える。これがうちの狙い」と内村圭宏が言う試合展開に持ち込めたはずだ。「スペースを消しつつ、ボールに厳しくいく。前半は狙い通りだった」と四方田修平監督も振り返った。

 だが、J1では数少ないチャンスを生かせなかったツケを、しっかり払わされることになる。後半開始早々のいわゆる「魔の時間帯」にゴールを奪われ、即座に畳み掛けられた。前半は「この一週間、学のプレー集ばかり見て対策を練った」と言う石井謙伍が、愛媛時代の元同僚を周囲との守備連係で抑えていたが、先行されて前に出ざるを得なくなると、相手の逆襲のたびにピンチを迎えた。

 また、悔やまれる2失点目は、選手たちの心理面にも暗い影を落とした。手応えを感じた前半の後だっただけに、落胆の色はより濃かったのかもしれない。その後は選手間の距離が広がり、気持ちの上での一体感も失われていったように見えた。

「相手に持たされていた部分はあると思うけど、今日の前半は自分たちの時間もつくれていた。だからこそ、後半の入り方がもったいなかったよね。あとは失点した後に頭を下げない。それは当たり前のこと」

 古巣との一戦に途中出場した河合竜二は、そう話す。

 昨季まで横浜に所属していた兵藤も「(失点して)気持ちが沈んだけど、僕たちに下を向いているヒマはない」と語った。その通りだと思う。2012年に昇格した際は開幕戦こそ引き分けたものの、その後7連敗。ずるずると黒星を重ね、「負の連鎖に陥っていった」と、当時キャプテンを務めていた河合は振り返る。

 次節はセレッソ大阪を迎えてのホーム開幕戦だ。セビージャから復帰した清武弘嗣の今季初出場が予想されており、厳しい試合になるのは間違いない。それでもここを落とせば、5年前の苦い記憶がいやでも蘇る。なんとしても連敗を食い止めなければならない。

 J2王者の前に広がるイバラの道。それはある程度予想されていたことでもある。しかし、どれだけトゲを踏んでも前進していかねばならない。

「(次節は)ホームでサポーターが待っている。ここは結果がすべて。一週間、いい準備をするよ」と5年前を知る重鎮の河合は気を引き締め、前を見据えた。

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