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任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch」が2017年3月3日に発売されましたが、あいかわらず速攻でiFixitがバラバラに分解し、内部構造を公開しています。Nintendo Switchはユーザーが安心して長く使えるように、パーツの交換に配慮されたユーザーフレンドリーな設計であることがよくわかる内容になっています。

Nintendo Switch Teardown - iFixit

https://www.ifixit.com/Teardown/Nintendo+Switch+Teardown/78263

Nintendo Switchは1280×720解像度の6.2インチディスプレイ、NVIDIAのTegraプロセッサを搭載するモバイル・据置両対応のゲーム機です。



分解前にパッケージごとX線で解析。iFixitは常々新型ハードウェアの分解前にX線で構造を解析していますが、Nintendo Switchではパッケージ状態でX線解析を行っています。



コントローラーを装着したモバイル状態でX線をあてるとこんな感じ。ファンやヒートパイプ、基板、スピーカーなどのレイアウトが何となくわかります。



Nitendo Switchは小さなネジでケースが固定されており、接着剤で取り付けるのが主流のスマートフォンなどのモバイル端末に比べると、分解は比較的容易です。



分解を思いとどまらせるかのような特殊なtri-pointネジを3本外せば、裏蓋は簡単に持ち上がり開封できるとのこと。



microSDカードスロットの交換も楽々。将来のストレージアップにも対応できる可能性をiFixitは指摘しています。



金属製のカバーを外すと内部にアクセスできます。



まずはバッテリーの取り外し作業。コネクタを外して……



バッテリーパックを持ち上げます。



バッテリー容量は4310mAh。Nintendo 3DSと違い、ユーザーでのバッテリー交換は不可。任天堂は有償でのバッテリー交換プログラムを用意する予定とのこと。



Nintendo Switch用にカスタマイズされたTegraプロセッサを効率的に冷却するためのヒートパイプが内蔵されています。ネジやグリスも汎用のものが使われており、分解・交換作業は楽。



ゲームのカードリーダーの基板を取り外します。



カードリーダーとヘッドフォンジャックは1枚の基板にまとめられています。



シロッコファンもネジ固定。



簡単に取り外しできました。



Delta製のシロッコファンは5V・0.33A。



続いてマザーボードの分解作業。6本のネジでとめられているとのこと。



マザーボード上にはeMMCストレージモジュールが接続されています。なお、Type-CのUSBポートははんだ付けされていて交換できません。



東芝の「THGBMHG8C2LBAIL」NANDチップを採用しており容量は32GB。より大容量ストレージへのアップグレードも期待できそうです。



赤枠がTegra X1ベースの「NVIDIA ODNX02-A2」、オレンジ枠がSamsungのLPDDR4メモリ「K4F6E304HB-MGCH」、黄枠がBroadcomのWi-Fi・Bluetooth 4.1チップ「BCM4356



マザーボードの裏側には、オレンジ枠のRealtek「ALC5639」オーディオチップ、黄枠のMaxim integrated製「MAX77620AEWJ+T」チップを搭載しています。



ステレオスピーカーは接着剤で貼り付けられていますが、剥がすのは容易だとのこと。



Nintendo Switchはデュアルスピーカー仕様です。



Joy-Conを取り付けるためのレールもネジで固定されており楽々、取り外し可能。



ディスプレイの取り外しのために、外から温めます。



吸盤とピックを使ってディスプレイの接着剤を剥がせば……



ガラスパネルが取り外せました。



液晶ディスプレイの取り外しも簡単。なお、Nintendo Switchのデジタイザーはディスプレイ一体型ではなく分離可能なタイプで、修理可能である点をiFixitは高く評価しています。



続いて特徴的なコントローラーのJoy-Conの分解作業。X線で中をのぞくとこんな感じ。



青と赤のコントローラーは同じ構造で、ネジ止めもなくカバーの取り外しは楽。



なお、ケーブルがつながっているので分解は慎重に行う必要があります。



赤・青ほとんど同じで「二卵性双生児」のようだとのこと。



Joy-Conには赤外線LEDやNFCアンテナが内蔵されています。



ボタンを取り外して……



さらにマザーボードも取り外します。



赤枠がBroadcomの「BCM20734(PDFファイル)」Bluetoothトランシーバー、オレンジ枠がSTMicroelectronicsの「NFCBEA 812006 33」NFCリーダー。



黄枠がMacronix Internationalの「MX25U4033E(PDFファイル)」CMOSフラッシュ。



最後にドックの分解。



マザーボード



赤枠がMacronix Internationalの「MX25L512E」CMOSフラッシュ、オレンジ枠が「MX25V2006E」CMOSフラッシュ。USB2.0ポート×2、USB3.0ポート、HDMIポート、電源ジャックを搭載しています。



本体部分のパーツを並べるとこんな感じ。



Joy-Conパーツ



iFixitが認定するNintendo Switchの分解・修理難易度は10段階中の「8」と、比較的修理が簡単という評価。その理由として、デジタイザーを除けばほとんどの部品が接着剤ではなくネジ止めされている点、コンポーネントがモジュール化されており交換が容易な点、バッテリー交換がユーザーでも可能な点を分解しやすい要素として挙げ、特別なtri-pointネジを使っている点、デジタイザー&液晶ディスプレイは接着剤で固定されている点を分解難度を上げている要素として挙げています。半ば使い捨てが前提のような設計の最新スマートフォンとは違い、Nintendo Switchは長い時間の利用を想定して修理しやすい構造にデザインされているようです。



なお、iFixitはNintendo-Switchをサクサクと分解するムービーも公開中。見ているだけでワクワクしてしまう不思議な中毒性のある内容に仕上がっています。

It's the Nintendo Switch Teardown! - YouTube