現地時間3月4日(土)にウェンブリー・アリーナ(現 SSE アリーナ・ウェンブリー)にて「X JAPAN LIVE 2017 at the WEMBLEY Arena in LONDON」が行われた。

2016年3月に予定されていた本公演の延期から、1年の時を経て遂にこの日“英国ロックの殿堂”のステージに立ったX JAPAN。

『RUSTY NAIL』に始まり、『HERO』『JADE』『Born To Be Free』『X』『ENDLESS RAIN』などグループの代表曲に加え、Queenの『Bohemian Rhapsody』や David Bowieの『Space Oddity』など、YOSHIKIがイギリスならではの曲をサプライズでピアノ演奏。
更に、この日公開録音したファンの歌声で、完成形を迎える事になるという新曲『KISS THE SKY』や、音源化されてない『Beneath The Skin』などの特別な楽曲、そして映画『WE ARE X』のテーマソングである『La Venus』など、客席を埋め尽くした1万人の観客を前に全23曲を披露。1年の間このステージを待ちわびていたファンたちの熱気はものすごく、会場は終始熱い盛り上がりを見せていた。

また日本ではWOWOWでの生中継、そして日本時間5日(日)に全国の映画館でライブビューイングを開催。ライブ会場さながら各地の劇場も現地に負けないほどの熱気に包まれていた。

昨年末の紅白歌合戦で初お目見えし、これまでライブでは使用された事のなかった KAWAIの新型クリスタルピアノをわざわざ日本から空輸するなど、ウェンブリー公演へのこだわりは生半可なものではなかった。

このステージに立つまでの道のりは決して平坦ではなかった。1年前に突如見舞われたPATAの急病により、一時はグループとしてこの先の活動が危ぶまれた時期もあったが、そこからの復活劇。X JAPANはより強くなり満を持してこのステージに立ったのだ。こうして、2014年の米マディソン・スクエア・ガーデン公演、YOSHIKI単独での米カーネギーホール公演、そして今回の英ウェンブリー・アリーナ公演を成功させた事で、彼らは3大殿堂制覇という記念すべき快挙を成し遂げた。

今回、ライブの前にドキュメンタリー映画「WE ARE X」特別バージョンの放映が組み込まれるという前代未聞のスタイルで行われたウェンブリー・アリーナ公演。3月2日(木)のイギリス公開に続き、3月3日(金)に映画「WE ARE X」は日本でも遂に公開初日を迎え、この日を心待ちにしていたファンが日本各地の劇場に押し寄せた。

「平日公開には珍しいほどの混雑ぶり」と各地からの情報があがってくるほど初日午前中から劇場は混み合い、SNS上にはさっそく映画を観たファンからのコメントが殺到。「前進する為の大きなパワーをこの映画から貰った。」「明日死んでもおかしくないと思っていた自分に、生きようとする気力が生まれている。」「ずっと抱え込んできた痛みがこんなにも浄化される事になるなんて正直思ってもみなかった。」などと、一見映画の感想とは思えないほど衝撃的な言葉で綴られている感想も多く見られる。

また面白いのは、あまり彼らの事を知らずにこの映画を見た、“ファン以外”の観客たちのコメントだ。「メンバーの名前も知らないまま映画を観たが、彼らについてもっと知りたくなってしまった。」「X JAPANの曲は聴いた事がなかったけど今日がそのきっかけになった。」など、X JAPANのファンではなかった人たちから非常に興味深いコメントが寄せられているのだ。X JAPANの歩んできた歴史、そしてYOSHIKIという人間が生きてきた道そのものが「人生の物語」として、ファンじゃなくとも心に響くものがあるという事なのだろう。

「見るたびに毎回新しい発見がある作品」と彼ら自身語っていたが、なんと初日からもうすでにリピーターが続出しているという本作。世界各国での熱狂が本格的に日本にも飛び火したようだ。昨年秋の北米を皮切りに、現在香港、英国、日本で公開されている「WE ARE X」。この後タイ、台湾、韓国、更にヨーロッパ各国でも公開を予定しており、今後もこの台風の目は世界を席巻していく事となる。

更に異例の動きを見せているのが、映画公開同日に全世界同時リリースされたオリジナル・サウンドトラックだ。現在、世界17 カ国(ロシア、日本、香港、マレーシア、マカオ、フィリピン、シンガポール、台湾、インドネシア、タイ、ベトナム、フィンランド、フランス、イタリア、オランダ、スウェーデン、メキシコ)の iTunesサントラチャートでトップ10に入っており、うち9カ国(日本、香港、マレーシア、マカオ、シンガポール、台湾、インドネシア、タイ、フィンランド)では1位を独走中。

また日本では3/3付けオリコンデイリーアルバムチャート1位、更に発売初日で4桁のバックオーダーが入るなど、リリースされた直後にも関わらず、世界中で大きな盛り上がりを見せているのである。

ライブ前日に行われた、現地HMVでのサントラリリース記念サイン会では、500人を超えるファンが訪れCDは即完売。ロンドン中心地にある会場周辺は一時パニック状態になるほど、X JAPAN メンバーを一目見ようと多くの人が駆け付けた。

これまで世界22の映画祭で上映され、作品招待のオファーは今もなお途絶える事なく続いている。各国で巻き起こった“X JAPAN旋風”は、より勢力を増しまだまだ拡大していく事だろう。