群馬の“26番”にかかる期待を受け止めて…FW高井和馬「ザスパはもっとやれる」

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 期待せずにはいられない。ザスパクサツ群馬の“26番”を背負った大卒ルーキーの高井和馬が、4日に行われた2017明治安田生命J2リーグ第2節の湘南ベルマーレ戦で、早速プロ初ゴールをマークした。

 ボールを持った時の存在感は、前半から際立っていた。25分、高い位置で味方が奪ったボールを中央で受けると、ドリブルで持ち込み、ゴール右隅を狙いすましてシュート。これは惜しくもポストを直撃したが、後半に訪れたチャンスは確実に仕留めた。54分、ペナルティーエリア内で相手DFを3人かわすと、迷いなく左足でゴール上隅へと突き刺す。「冷静に決められたと思う」と振り返った。

 1トップでの起用を告げられたのは、湘南戦の前日。日本体育大学時代は主に左サイドハーフを務めて関東大学リーグ得点王を獲得しており、「もっと低い位置でもらってドリブルで仕掛けて、というのが自分の形」と語る。1トップは不慣れなポジションとはいえ、「今日はとにかく点を取ってほしいと言われた」(高井)と、森下仁志監督の求めるものは明確だった。

 また、群馬のサポーターから高井に送られる視線にも、特別なものがある。ここ2年、大卒で群馬に加入して“26番”を身にまとった江坂任と瀬川祐輔(ともに現大宮アルディージャ)は、いずれもリーグ戦でチーム内最多の13ゴールを記録。高井は「江坂選手、瀬川選手と比較されるのは当たり前のことだし、期待されるのも当たり前」と受け止めた上で、「自分のプレーをすれば自ずと結果はついてくると思う」と意気込んでいる。

 高井の初ゴールは、チームにとっても今季初ゴールだった。周囲の期待に応えた形だが、満足する様子はない。「目指しているのはもっと高い所なので、J2初ゴールというのは自分の中では(できて)当たり前。このレベルでやれなきゃ上にはいけない」と視線を上げる。

 湘南に1−3で敗れ、群馬は開幕2連敗を喫した。だが、高井を筆頭に若手の躍動は著しく、森下監督も手応えを口にする。「(若手は)可能性がものすごくある。特に後半は湘南さん相手でもしっかりとプレーできた。湘南さんはこのサッカーを5年以上やり続けて今がある。僕たちは今までのサッカーを変化させている段階なので、続けていきたい」。まだリーグ戦は開幕したばかり。これから連携面やプレーの質など細かな課題を修正していけば、波に乗る素質は十分に備えている。

「理想は1試合1点。(目標に)掲げている数字はないですけど、チームの勝利に自分の点で貢献できればいい。『ザスパはもっとやれる』というところを見せたい」と、頼もしい言葉を残した新・エース。群馬が躍進を遂げるには、“26番”を背負った高井の活躍が欠かせない。

文=平柳麻衣