追体験させられるカラム(ファスベンダー)
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 マイケル・ファスベンダー主演で人気ゲームを実写化した映画『アサシン クリード』でメガホンを取ったジャスティン・カーゼル監督がインタビューに応じ、本作のテーマの一つである“遺伝子が記憶を持つ”ということについて、興味深い見解を示した。

 本作は、大ヒットゲームを新たなキャラクターとストーリーで実写化したミステリーアクション。記憶を失った死刑囚のカラム・リンチは、謎の施設で遺伝子操作により祖先の記憶を追体験させられる。その祖先はルネサンス朝スペインでテンプル騎士団に立ち向かう伝説のアサシン(暗殺者)であり、禁じられた秘宝“エデンの林檎”のありかを知る人物だった……。主人公とその祖先をファスベンダーが1人2役で演じているほか、『マクベス』でファスベンダー&監督とタッグを組んだマリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズらが共演。

 『マクベス』のポストプロダクション中にファスベンダーから、本作の話をされたというカーゼル監督は、「彼はこの映画でプロデューサーもしている。僕より2年以上も前にこの作品に携わっていた。だからとても情熱を注いでいたし、こういう作品でマイケルと一緒に仕事ができたのは本当に面白かったよ。彼はどうしたいかを話してくれたし、とてもリアルな作品にしたいと望んでいた。だから、アクションシーンでも自分でほとんどのスタントをこなしたし、ゲームのコンセプトに基づきながらもオリジナルのストーリーにしたんだ。本当にそういう過程がとても楽しかった」とほほ笑む。

 「マイケルは遺伝子の記憶というアイデアにとても興味を持っていた。主人公は祖先の記憶を追体験することで、その祖先がアサシン教団の一員だったと知る。そういう要素がマイケルをわくわくさせていた」と紹介しつつ、自らもそこに惹かれたと同調するカーゼル監督。「主人公のカラムは祖先のトラウマを抱えていると思う。この映画は、興味深い疑問を投げかけてくる。何が一体、人間を暴力的にするのか、という疑問をね。氏か育ちか。人間は遺伝子によって暴力的になるのか、それとも環境によって暴力的になるのかといったことなんだけど」と本作のテーマについて思いを巡らせる。

 「僕の祖父が第二次世界大戦を経験していて、もう一方の家族もそうなんだけど。彼らのそういったトラウマ的経験が、僕の遺伝子にも引き継がれているんじゃないかってたまに考えたりするんだよね。彼らがある経験をしていたことで、僕もかなり敏感にかつ本能的にリアクションしてしまうこととかあるような気がする。ひょっとしたら、ぼくたち人間の血はある種の感情や本能を伴っていて、僕たちはそれに気づいていないだけで、それは祖先から引き継いだものなんじゃないかって」と興味深い考察をしていた。主人公カラムがたどる運命とは。(編集部・石神恵美子)

映画『アサシン クリード』は全国公開中