マイケル・ジャクソン、人気ソング・ベスト5

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ローリングストーン誌読者投票による、マイケル・ジャクソンのベスト・ソング5曲。1位は『ビリー・ジーン』か、それとも『今夜はビートイット』か?

5位『スムース・クリミナル』(原題:Smooth Criminal)

力強いビートと、”アニー、大丈夫か?”と繰り返される歌詞が耳に残る、アルバム『BAD』からの7枚目(!)のシングル。このアルバムでは締めくくりに尖ったパラノイド・ロックが3曲続けて収録されており、この曲はそのうちの1曲だ(残りの2曲は、グルーピーに毒づく『Dirty Diana』、そしてしつこいメディアに向けて歌った『Leave Me Alone』だ)。ジャクソンのレパートリーの中でも特にパーカッシヴに振り切ったヴォーカルを聞くことができる同曲だが、ビルボードホット100では7位止まりだった(R&B/ヒップホップ・シングルチャートでは2位を記録)。見る者の目を釘付けにする”ゼロ・グラヴィティ”と呼ばれるダンスムーヴや、『BAD』に関連してリリースされた映画やテレビゲーム、そして南カリフォルニアのニューメタルバンド、エイリアンアントファームによる2001年のパンク・カバーなど、話題となった要素が多かった曲でもある。

4位『今夜はビートイット』(原題:Beat It)

1983年にリリースされ、ジャクソンのシングル売上第2位となった『今夜はビートイット』。その誕生の背景には、同曲が収録されているアルバム『スリラー』のプロデューサーであるクインシー・ジョーンズが、ジャクソンをザ・ナックのような存在にしたいと考えていたことがあった。同氏は2009年にジャクソンが急死した際、「マイケルに”ブラック・ロックンロールが必要だ、黒いマイ・シャローナを作ろう”と話したんだ」と語っている。そのような経緯で制作されることとなった『今夜はビートイット』は、攻撃的なギターリフと、やはり攻撃的な荒くれ者どもを諭す歌詞、そこにエディ・ヴァン・ヘイレンのグルーヴィーかつ華やかなソロが加わり完成した。

3位 『スリラー』(原題:Thriller)

1982年リリースのモンスター・アルバムにタイトル・トラックを作曲したのは、それまでも『オフ・ザ・ウォール』や『ロック・ウィズ・ユー』をジャクソンに提供していたヒートウェイヴのキーボーディスト、ロッド・テンパートンだ。淡々としたギターリフとホラー映画風のシンセが怪しい雰囲気を醸し出す同曲だが、モノローグでゲスト出演し、”4万年の時を経た異臭”という印象的な台詞を残したホラー界の名優ヴィンセント・プライスがポップなアクセントを添えたことで、この曲の永遠のハロウィーン・ソングとしての地位は決定的となった。またジョン・ランディスが監督し、ジャクソンがゾンビのダンスグループのリーダーを演じた14分のミュージックビデオは、これからキング・オブ・ポップとなっていく彼の将来を予感させるものだった。

2位『ビリー・ジーン』(原題:Billie Jean)

子どもの父親がジャクソンであると主張する女性にまつわるパラノイアは、ビルボードホット100のトップの座に7週間居座り続けた。また、彼がムーンウォークを取り入れたのもまたこの曲の振り付けにおいてであった。ポップな中にもファンク魂が溢れ出るこの『ビリー・ジーン』を作曲していたジャクソンは、この曲が大ヒットする予感がしていたという(ちなみに当初予定されていたタイトルは『Not My Lover』だった)。「曲を書いているときから、ヒットすると確信していた。本当に気に入っていたんだ」とジャクソンは1988年出版の自伝『Moon Walk』で書いている。あまりにこの曲に夢中になっていたため、ロールス・ロイスを運転中にこの曲のことを考えていたジャクソンは、自らが運転する高級車が発火していたことに気づかなかったという逸話も残っている(幸いにも、彼は無事だった…そして曲も無事だった)。