[3.4 J2第2節 千葉1-1山形 フクアリ]

 無我夢中で飛び込んだ。「正直気づいたら入っていたという感じ」。前半の劣勢を耐えたモンテディオ山形は、後半8分にMF瀬沼優司、MF南秀仁とつないだボールを最後はFW阪野豊史が押し込み、新加入の前線トリオのボールリレーでゴールをこじ開けてみせた。

 山形は前半から千葉の攻勢を浴び続けた。ハイラインを保ちつつ前線から激しくプレッシャーをかけてくる相手に自陣へと閉じ込められ、攻撃陣にいい形でボールが入らず。千葉のアグレッシブなサッカーを「相手のホームなので想像はしていた」という阪野だが、実際にピッチで体感すると「僕自身、受ける位置も低くて、囲まれて何回か失うシーンもあった」と想定を上回っていた。

「ただ、そういうのは跳ね返していく力も必要。ラスト30分、15分は走れるようになると信じてやっていたし、(外から)見ている以上に辛くはなかったんじゃないかなと」

 阪野がこう振り返ったように、後半に入ると流れは山形へと傾いていく。まずは後半2分、PA手前右から瀬沼がクロスを上げ、中央の阪野が胸トラップからジャンピングボレー。これはゴール左外にそれたが、阪野はその6分後にネットを揺らす。同8分に瀬沼が右サイドを強引に突破し、PA内右から低い弾道の高速クロス。ニアの南が左足でコースを変えると、ファーで押し込んだのは阪野だった。

 山形が開幕戦の京都戦(2-1)で挙げた2つの得点は、MF瀬川和樹の左サイドからのクロスに瀬沼が頭で合わせたものと、南が獲得したPKからMF鈴木雄斗が決めたもの。今回の試合でマークした先制点は、山形県内にそびえ立つ出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山の総称)よろしく、新生山形の攻撃の象徴である1トップ2シャドーの合作で初めて奪ったゴールになった。

 1月17日から山形に帰ることなく続いた長期キャンプもこの日で終わり。前線トリオを含む12人の新加入選手を迎え、開幕に向けて徐々に絆を深めていったこの期間を阪野は「サッカー以外でのコミュニケーションがサッカーに生きることもあると思いますし、そういう意味ではすごく濃い時間でした」と総括した。

(取材・文 阿部哲也)
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