堅実女子のお悩みに、弁護士・柳原桑子先生が回答する本連載。今回の相談者は、谷山英子さん(32歳・派遣社員)です。

「もともと、欲しいものが我慢できない性格です。3年前に結婚し、共働きの家計を預かるようになりました。夫の年収は300万円程度、私の年収は350万円くらいです。

結婚と同時に、マンションを購入、夫の望みで犬(ジャック・ラッセル・テリア)を飼いました。

結婚したら生活がラクになると思っていたのに、住宅ローンの返済と犬の世話に追われるストレスで、浪費が止まらなくなりました。思ったより夫の年収が少なかったこともストレスでした。それなのにたまに“貯金はいくら貯まった?”とか聞いて来るんですよ。

1年ほど前からそんなイライラが貯まると、駅ビルに行って欲しい服、バッグ、靴などを買いまくってしまい、カードをバンバン切るように。今では夫に内緒で100万円の借金をすることに。夫にバレずに返済したいのです。私の親にも頼れず、宝くじを買ってみたのですが、全く当たらず……。

夫は定収入ですが、潔癖で真面目なタイプなので、バレたら離婚になりそうです。夫を愛しているかどうかというのは微妙ですが、また1人になるのは怖い。借金は離婚の正当な理由として認められるのでしょうか。

もし、そうなった時、離婚を踏みとどまらせるための解決策を教えてください」

柳原桑子先生のアンサーは……!

借金したら直ちに離婚理由になるというものではありません。しかし、家計に大きく影響を及ぼすほどの浪費による借金を負担し、夫婦の信頼関係を破たんさせたという場合には,離婚理由になることが考えられます。

なぜなら、その場合婚姻を継続しがたい重大な事由に該当するといえるからです。

あなたの場合で考えると、そもそも夫があなたの借金をどう受け止めるかにもよるので、絶対的な解決策になるかどうかわかりません。ただ、今後も夫婦を継続していきたい以上、夫との信頼関係が壊れないように、一時しのぎではなく、大きな努力をするべきだと感じます。

その実際的な方法として……

あなたにおいて、浪費が自制できないというのは、何か精神的に問題を抱えているのかもしれないと考えられます。そこで、医療機関に相談をし診察を受けるなど、浪費癖に対する根本的な改善の努力が必要ではないかと感じます。

夫にも、自分の浪費が止められない状態と、それを治療・改善するべく対応していることを真摯に伝えて、理解と協力を求める方向の話し合いをするよう試みてはいかがでしょうか。

英子さんの家には、同じような服が何枚もあるという。ネットで買い物をするのではなく、店員さんから買うというリアルな消費が止まらない。



■賢人のまとめ
浪費癖はメンタルの問題も大。いずれにせよ、夫と真摯に話し合うことが、解決のカギになります。

■プロフィール

法律の賢人 柳原桑子

第二東京弁護士会所属 柳原法律事務所代表。弁護士。

東京都生まれ、明治大学法学部卒業。「思い切って相談してよかった」とトラブルに悩む人の多くから信頼を得ている。離婚問題、相続問題などを手がける。『スッキリ解決 後悔しない 離婚手続がよくわかる本』(池田書店)など著書多数。

柳原法律事務所http://www.yanagihara-law.com/