by Brook Ward

オランダは2009年に8カ所、2015年に19カ所の刑務所の閉鎖を決定しましたが、これらに続いて2016年も5カ所の刑務所の閉鎖が決定されたことがわかりました。

The Netherlands Keeps Closing Prisons Because It Doesn't Have Enough Prisoners | Co.Exist | ideas + impact

https://www.fastcoexist.com/3067771/the-netherlands-keeps-closing-prisons-because-it-doesnt-have-enough-prisoners



オランダの刑務所が次々に閉鎖している原因の1つは、単純に犯罪そのものの数が減少していること。もう1つは裁判官が有罪判決を下された人に対して短い刑期を言い渡すようになったためです。DutchNews.nlによるとオランダの犯罪率は年0.9%の割合で減少しており、このままいくと2021年には3000の独房と300の少年鑑別所が不要になるとのこと。

刑務所職員が職を失うという問題はあるものの、刑務所が閉鎖されればそれまで必要だったコストを削減できるなど、よい点もあります。またノルウェーでは犯罪者が多すぎて収容する場所が足りない、という状況になっており、2015年には1000人もの囚人がオランダに移送されました。

さらに、閉鎖された刑務所の中には難民や移民のためにオランダ政府によって提供されているところもあります。

閉鎖した刑務所に暮らす難民、写真14点、オランダ | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/051900173/



スウェーデンはオランダと同じような状況で、2年間で囚人の数が6%減少したため、2013年には4つの刑務所が閉鎖されました。これは2011年から薬物犯罪に対する刑の言い渡しが軽くなったためと見られています。一方で、薬物犯罪に対して厳しい措置を取るアメリカは囚人の数が世界最多になっており、2013年には2200万人が収容されることとなりました。

なお、ノルウェーには「懲罰」ではなく「社会復帰」を重視した「バストイ刑務所」が存在します。刑務所というと鉄格子があって……というイメージですが、鉄格子なし、開放的な部屋と、囚人たちの笑顔で満ちあふれるバストイ刑務所の様子は以下のムービーから見ることができます。

映画『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』本編映像”ノルウェーの刑務所” - YouTube

「ノルウェーの刑務所へようこそ」ということで、刑務所という言葉のイメージとはほど遠い、のどかな場所が映し出されます。



社会に復讐するのではなく、社会に復帰するための施設です。



サングラスをかけた男性に「受刑者に面会をしたいのですが……」と声をかけると……



「俺もその1人だ」と笑顔で答えます。男性は4年の刑期を言い渡されているとのこと。



自分の独房へは自転車で移動。



独房のはずですが、「これがリビングルーム」と紹介されています。立派なおうちです。



「いい眺めだろ?」



階段を昇っていき……



これが独房。





バストイ刑務所の囚人は部屋に閉じ込められるのではなく、夜でも自由に出入りが可能とのこと。



別の立派な建物へ。



ここでは食事の準備が行われています。



食事の準備を行うのも受刑者たち。バストイ刑務所ではテレビを見たりバスケットボールをプレイできるだけでなく、水泳や釣りなども可能だそうです。



バストイ刑務所はバストイ島の中にあるのですが、泳いで向こう岸に渡るのは禁止だ、と語る受刑者たち。「脱走だと思われる」「向こうからこっちへ泳ぐのはOK」と笑います。



この男性は殺人で11年の刑を言い渡されています。



映画監督のマイケル・ムーアが「君の後ろにあるナイフの山が気になる」と語ると、「あるね」と笑顔。



しかし、バストイ刑務所では誰も気にしないとのこと。



「平常心か?」と聞かれると「水のように」と答えました。



「調理器具は武器じゃない。腕をふるうだけ」



大きな包丁を取り出し、「これが一番切れる」と実に楽しそうです。