最優秀主演女優賞は『湯を沸かすほどの熱い愛』の宮沢りえ

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第40回日本アカデミー賞授賞式が、3月3日にグランドプリンスホテル新高輪で開催。見事、最優秀主演女優賞に輝いたのは、『湯を沸かすほどの熱い愛』の宮沢りえだった。『たそがれ清兵衛』(02)、『紙の月』(14)でも同賞を受賞している宮沢は、今回で3度目の受賞となった。宮沢は本日NODA・MAP第21回公演『足跡姫』に出演するため、レッドカーペットのみの出席となり、代わりに中野量太監督と杉咲花が登壇し、ブロンズを受け取った。

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まずはあらかじめ撮っておいたという宮沢りえのスピーチが流された。「近頃は役を演じるというよりは、1つの役が自分の体を通過し、爪あとをつけていくという感じがしています。この双葉という役もとても大きな爪あとを残していきました」。

ブロンズを手にした中野監督は宮沢と同い年(1973年生まれ)だと言う。「僕らの世代でいえば、宮沢りえさんはトップランナーでした。そしていつか言おうと思っていた素敵な話があります」と前置きし、とっておきのエピソードを披露した。

「僕は映画少年でも何でもなかった人間ですが、ある映画を観て初めてレンタルしてコピーし何度も観直した映画がありました。いま思えば、僕の原点というか、初めての映画体験で、それが『ぼくらの七日間戦争』(88)でした。いま思うと、その時の主演である宮沢りえさんが『僕に映画をやれ』と言ってくれたのかもしれない」。

『ぼくらの七日間戦争』は宮沢りえのデビュー作だ。中野監督は、商業用映画第1作である『湯を沸かすほどの熱い愛』で宮沢が主演を務めてくれたことに感無量の様子。「今回、僕の本を読んで『やる』と言ってくれた時はやっぱりうれしかったし、僕に映画を教えてくれたりえさんと映画をやるということが本当にうれしかったです」。

『湯を沸かすほどの熱い愛』はがんで余命2か月を宣告された母親が、残された時間で家族を成長させようと奮闘し、より強い絆で結ばれていくさまを描く家族ドラマ。宮沢りえ演じる双葉の娘役で、最優秀助演女優賞と新人俳優賞を受賞した杉咲は「本当にうれしいです。りえさんから教えてもらったことは本当にたくさんあって。この先ずっと忘れられないことばかり。やっぱりおかあちゃんはすごい」と大喜びした。

優秀主演女優賞を受賞者した『後妻業の女』の大竹しのぶ、『リップヴァンウィンクルの花嫁』の黒木華、『ちはやふる-上の句-』の広瀬すず、『怒り』の宮崎あおいもそれぞれに喜びを語った。【取材・文/山崎伸子】