受賞スピーチを行う杉咲花

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 第40回日本アカデミー賞授賞式が3日、港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われ、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』に出演した杉咲花(19)が日本アカデミー賞初受賞にして最優秀助演女優賞を手にした。杉咲は新人俳優賞も受賞している。

 同作は、宮沢りえふんする余命宣告を受けた主人公が、行方不明の夫を連れ戻すことをはじめとする、死ぬ前にやっておくべき四つのことを実現しようと奔走する家族ドラマ。自主制作映画『チチを撮りに』がベルリン国際映画祭に正式招待されるなど国内外で高く評価されている新鋭・中野量太監督が、オリジナル脚本で商業映画デビューを果たした作品だ。

 学校でいじめられ、引きこもり寸前だったが、母の励ましと愛情により自らの殻を破り、たくましく成長していく主人公の娘・安澄を熱演した杉咲は、『バースデーカード』の宮崎あおい、『シン・ゴジラ』の石原さとみ、市川実日子、『怒り』の広瀬すずを抑えての最優秀賞受賞で、名前が呼ばれると口に手を当てて驚きながら、監督とハグして喜びを分かち合った。

 昨年、『日本のいちばん長い日』で最優秀助演男優賞を受賞した本木雅弘から壇上でブロンズを受け取った杉咲は、感激で言葉を詰まらせながら、「今日が怖すぎて2週間ぐらい前から寝られなくて、寝られたと思ったら悪夢を見たり、肌がぶつぶつしてきたり、本当に怖くて……」と今日までの心境を吐露。

 母役の宮沢とは「撮影が終わった今でもお世話になっていて、血のつながりを越えた関係を築けている」といい、前日も「どうしよう」とメールを送ったら「どんな結果であっても得たものは変わらないから」と返事があったことを明かし、「本当にそうだなって思って。だからわたしが一番幸せなのはこの作品に携わらせていただけたことで、やっぱりうれしい」と目を潤ませながら、喜びを語った。

 「Cook Do」のCMで回鍋肉をおいしそうに食べる少女として注目を浴び、昨年はNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でヒロインの妹を演じるなど、19歳にして着々とキャリアを積み重ねてきた杉咲。木村拓哉主演の映画『無限の住人』(4月29日公開)のヒロインや、『思い出のマーニー』の米林宏昌監督による最新作『メアリと魔女の花』(7月8日公開)のヒロイン声優にも抜てきされており、さらなる活躍が期待される。(編集部・中山雄一朗)