【甲府vs鹿島プレビュー】甲府は開幕戦で悔しいドロー決着…ホーム開幕戦で鹿島相手にアップセットを狙う

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■ヴァンフォーレ甲府 鹿島アントラーズの堅守を崩せるか、最終局面の精度や厚みが課題

 前節のG大阪戦は1−1の引き分けで、終了間際に追いつかれる悔しい展開だった。ただ吉田達磨監督は「自分たちのゲームだと言い切れる内容ではなかったけれど、継続していること、トレーニングしていることを局面局面で出せた試合になった」と手応えも口にする。相手にボールを持たれた中でも崩される状況は最小限に抑え、組織的な守備について手応えを持てた90分だった。正ゴールキーパーの河田晃兵が開幕直前のトレーニングで負傷したことは、チームにとって大きな懸念材料だった。今節も岡大生に頼らざるを得ない状況だが、その岡も開幕戦では好プレーを見せている。

 攻撃についてはG大阪戦こそ松橋優のスーパーゴールがあり、相手が前掛かりになった終盤もチャンスは作っていた。ただ「前半」「0−0」の状況で鹿島の堅守を崩すことは今の甲府にとって大きなチャレンジ。相手に先制されると苦しい展開になるだろうし、最終局面の精度や厚みはいわば究極の課題として残っている。加えてFWドゥドゥは全体練習に復帰したものの、実戦復帰はまだ先。FWウイルソンは好プレーを見せているが、攻撃で局面を変えられる存在をチームは待望している。だからこそ、開幕戦をインフルエンザで欠場したMF堀米勇輝の復帰は大きな好材料だ。甲府の育成組織で育ち、J2京都から復帰した彼が、一回り成長した姿を小瀬のサポーターの前で見せられるか。そこが試合の大きな焦点になる。(大島和人)

■鹿島アントラーズ ACLで温存した選手たちが結果を残すか

 ゼロックス杯浦和戦、ACL初戦の蔚山現代戦で2連勝し、順調な滑り出しを見せたかに思えた鹿島だが、Jリーグ開幕のFC東京戦、ACLのムアントン・ユナイテッド戦と連敗を喫した。石井正忠監督は連戦中の状態と相手の特徴を考慮し、毎試合5〜7人の先発を入れ替えながら戦う手法を取っているが、ゼロックス杯から始まった5連戦の最後、アウェイの甲府戦でも同じ形を取ることになりそうだ。

 今節は金崎夢生、小笠原満男ら5人の入れ替えが行われる見込みだ。FC東京戦前から足を痛め、ムアントン・ユナイテッド戦に帯同しなかった西大伍も先発復帰する。一方で2人を入れ替えながら戦ってきた2列目については、土居聖真がムアントン・ユナイテッド戦に引き続き先発する見通し。昌子源は「連戦中なので切り替えてやっていかないと」と話すように、メンバーとともに気持ちも入れ替えて試合に臨む。

 これまでACLとJリーグで先発の半数を入れ替えながら戦い、結果を残したチームはあまりない。資金的にそこまでの戦力を抱えることができなかったことと、抱えたとしてもその活用は一筋縄ではいかないというのが理由のように感じる。ただ、今年の鹿島は間違いなく、戦力の維持を図りながら2チーム分を作れる戦力を有している。1チーム分を回していくだけでも難しい作業になるだけに、2チームとなると困難さはさらに増す。助っ人4枠総入れ替えを始め、新戦力が多く加入しただけに余計だ。

 もちろんFC東京戦、ムアントン・ユナイテッド戦は勝利するチャンスは相応にあり、最低でも引き分けで終わることができた試合かもしれないが、メンバーを入れ替えながら戦っていく強みは、シーズンの中盤から後半戦に強さを発揮するもの。目標に掲げる全4タイトル制覇を成し遂げられる唯一の方法でもある。連敗の一因となったミスや連係面での向上は急がなければいけないが、決して焦ることはない。守備に重きを置く甲府相手にも焦らず、自分たちのやるべきことに集中すれば自ずと結果はついてくるだろう。(totoONE編集部)