<ISISの殺戮画像をツイッターに投稿した件で、ルペンの免責特権解除が確定し、フランス当局による起訴も可能になった。フランス大統領選までに動きはあるのか>

欧州議会は2日の本会議で、フランス大統領選に立候補している極右政党「国民戦線」(FN)党首で同議会議員のマリーヌ・ルペンの免責特権の解除を可決した。

ルペンは大統領選の有力候補だが、これでフランス当局の捜査から逃れられなくなった。ルペンは2015年にISIS(自称イスラム国)の殺戮写真をツイッタ―に投稿した件で起訴されていた。フランスの法律では「残虐画像の流布」に、最大3年の禁錮と75000ユーロの罰金が科せられる。

ルペンが投稿したのは、ISISの人質になったアメリカ人ジャーナリストのジェームス・フォーリーらが殺害される場面の無修正画像3枚と「This is Daesh(これがISISだ)」というメッセージ。フランスのジャーナリスト・ジャン=ジャック・ブルダンがFNをISISになぞらえたのに対する反論だった。

フォーリーの両親は当時、「深く気持ちをかき乱された」と英ガーディアン紙に語り、「政治的な利益のために息子の写真を利用した」とルペンを非難した。遺族からの抗議を受け、ルペンは投稿翌日に写真を削除した。

フランス大統領選が実施される4〜5月まで起訴などの動きはないと見られる。世論調査によると支持率ではルペンがリードしているが、決選投票での敗退が予想されている。

【参考記事】フランス大統領選、決選投票はマクロンがルペンに勝利か?

欧州議会議員は「言論の自由」保護という観点から免責特権が認められているが、政府の要請があれば解除できる。捜査当局は、2015年12月に捜査を開始していたが法的措置を取れずにいた。

コナー・ギャフィー