杉本彩、被災地で動物たちと暮らす家族のドキュメンタリーに共鳴「心をわしづかみにされた」

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 ドキュメンタリー映画「残されし大地」のプレミア試写会が3月3日、都内で開催され、女優の杉本彩と故ジル・ローラン監督夫人の鵜戸玲子さんが上映後にトークショーを行った。

 2011年の東日本大震災の原発事故により、帰宅困難区域に指定された福島・富岡町で、避難をせずペットや家畜たちと暮らし続ける3組の家族を追う。録音技師だったローラン監督が13年に家族とともに来日し、その1人である松村直登さんの存在を知り、初監督作として15年8〜10月に撮影した。

 だが、ローラン監督は故郷のベルギーの首都ブリュッセルでの編集を終えた直後、16年3月に起きた地下鉄テロ事件の犠牲に。遺志を継いだスタッフらの手で映画は完成し、鵜戸さんの強い希望から日本での公開が実現。鵜戸さんは、「夫は愛情深く、ゴキブリすら殺さない人。最初は松村さんに会いたい一心だけでしたが、自分の身を顧みず動物のために生きている人たちや、見た目は美しいのに放射能に侵されていることを表現するには映像の方が分かりやすい。命の重みが伝わると思ったんです」としみじみ話した。

 人と動物の共生を目指し、3年前に公益財団法人「動物環境・福祉協会Eva」を設立した杉本も、ローラン監督の信念に共鳴。「人としての正しさ、美しさに心をわしづかみにされました。私も自分だったらと考えた時、動物たちを置いて立ち去ることはできない。だって、家族なんですから」と力説した。

 さらに、「安心して幸せに生きるために何が大切かを、すごく優しい雰囲気の中で強いメッセージを伝えてくれる。これまでの震災を取り上げた映画とはひと味もふた味も違う」と絶賛。鵜戸さんは、「杉本さんは、ジルに似ています。ジルが呼んでくれたのかもしれない。光栄に思っていますよ」と感激していた。

 「残されし大地」は3月11日から、東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開される。