3日、在韓米軍のTHAAD問題に対する中国の反発が強まる中、環球時報は「対韓制裁を物理的な攻撃に変えてはならない」とする社説を掲載した。

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2017年3月3日、在韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)問題に対する中国の反発が強まる中、環球時報は「対韓制裁を物理的な攻撃に変えてはならない」とする社説を掲載した。

中国では、韓国国防部と韓国ロッテグループがミサイル配備のための用地交換契約を結んだことを受け、韓国やロッテに対する抗議の声が強まっている。そのような中、同紙が取り上げたのが中国のネット上に2日掲載された韓国・現代(ヒュンダイ)ブランドの自動車の写真だ。車両後部のガラスにはヒビが入り、一部には穴が開いている。これまでのところTHAADとの関連は分かっていないが、同紙は「最悪のケース、つまりTHAAD問題に伴うボイコットと関係があるのなら、われわれはこのような行為を容認することはできない」と批判、その上で「仮にTHAADが原因なら韓国に反発する市民の正義感をひどく侮辱する行為。その動機が韓国政府に対する怒りにしろ、機に乗じたストレス発散にしろ、大勢の支持を得ることなどできない」と述べ、「THAADと無関係なら事情を一刻も早く明確にすべき」と指摘した。

同紙はこれに続けて「国際社会の複雑な駆け引きの中で、ボイコットしたりされたりすることは免れない。正常な対外制裁を始めた直後に外国車破壊などという問題が起きれば、中国の道義上のイメージが損なわれる。中国の対外制裁を攻撃する人間に新たな口実を与えてしまう」と主張。北京の飲食店店員が客の韓国人に冷たい態度を取ったことを示す動画にも触れ、「対韓制裁は政府、関連企業に対して行うべきもの。中国で暮らす一般の韓国人を制裁することは許されない」「韓国を制裁する際にも韓国の国としての尊厳、一般市民の人格を傷付けるようなことがあってはならない。われわれは韓国、韓国社会に警告を与えなければならないが、物理的な攻撃やののしり合いに変えてはならない」などと論じた。

この社説については韓国で複数のメディアが取り上げているが、現代の車が傷つけられた理由を「THAADへの報復」と断定する報道も見受けられる。「反韓感情に火が付いた」として無残な現代車の画像を掲載した聯合ニュースの記事には韓国のネットユーザーから多数のコメントが寄せられ、「これが中国のレベル。サイズが大きいだけで国民はまだまだ未開だな」「まったく器が小さい人たちだよ」など犯行への批判の声が並んでいる。またTHAAD問題でさまざまな報復措置を取る中国に関し「これを機に中国と断交しよう。こんな信用できない国と付き合うなんてばかなことはない」「今回の問題は明らかな内政干渉。自分たちのことは棚に上げて、他人にミサイルを持っちゃいけないという論理はおかしい」などとする声もあった。(翻訳・編集/野谷)