韓国メディアの報道によれば、中国政府は中国人に対して韓国への観光旅行を全面的に禁止したという。在韓米軍への終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に対する報復と見られる「観光禁止措置」について、韓国のインバウンド業界では不安が高まっているようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 韓国メディアの報道によれば、中国政府は中国人に対して韓国への観光旅行を全面的に禁止したという。在韓米軍への終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に対する報復と見られる「観光禁止措置」について、韓国のインバウンド業界では不安が高まっているようだ。

 中国メディアの今日頭条は2日、THAAD配備をめぐって中韓両国の関係は「最悪の水準」まで冷え込んでいると伝え、過去に尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題をめぐって日系車の排斥運動が起きたように「中韓関係が改善されなければ、今度は韓国車の排斥運動が起きる可能性がある」と伝えつつ、中国の韓国の自動車産業に対する影響力について考察している。

 中国国内ではすでに一部韓国企業に対する抗議活動や不買運動が起きているが、記事は、「抗議活動はすでに中国全土へと拡大しており、このまま関係が改善されないようであれば、次は韓国車の不買運動が起きるかもしれない」と主張した。

 続けて、現代自動車の2016年における中国市場での販売台数は輸入車も含めて約118万2000台だったとし、現代自動車の世界販売台数の約24%に相当すると紹介。また、起亜自動車の世界販売台数のうち、中国市場での販売が占める割合は約22%だったと伝えた。また、韓国のタイヤメーカーや自動車部品メーカーにとっても中国は非常に重要な市場であることを指摘した。

 さらに記事は、「仮にTHAAD配備をめぐって中韓両国が歩み寄ることができなければ、中国側は大規模な韓国製品の不買を行う可能性が高い」と伝え、そうなれば韓国の自動車産業も「かつての日系車のように販売台数が急激に減少し、韓国自動車メーカーの業績も悪化するだろう」と主張。また、中国で事業を展開する韓国以外の自動車関連企業も「中国人消費者の感情に配慮し、韓国企業との取引を停止する動きが出てくるはずだ」とした。

 中国のTHAAD配備に対する「経済面の報復」は、中国経済との結びつきを強化してきた韓国にとって大きな打撃になりかねない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)