米首都ワシントンで行われたイベントで発言するルノー・日産アライアンスのカルロス・ゴーン最高経営責任者(2017年3月2日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ルノー・日産アライアンス(Renault-Nissan Alliance)のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)最高経営責任者(CEO)は2日、米首都ワシントン(Washington D.C.)で行われたイベントで、保護主義的な貿易政策は複雑なサプライチェーンのために開かれた国境が必要な自動車業界にとって「大惨事」となりかねないと警鐘を鳴らした。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領には直接言及しなかったものの、保護主義に傾く米政権への懸念を示した形だ。

「米国第一」を旗印とするトランプ政権は輸入関税の導入をちらつかせ、不公平とみなす貿易慣行に対しては世界貿易機関(WTO)のような国際的な枠組みに従わず一方的な対抗措置を取る方針も打ち出した。自動車メーカーなど製造業に対しては、国内生産を増やし、雇用を国外に流出させないよう圧力をかけている。

 ゴーン氏はこの日、企業支援を行うインキュベーター「1776」が主催した未来の交通に関するイベントに出席。「1台の車には平均3000個のパーツが使われ、世界から調達されている」と述べ、自動車メーカーのサプライチェーンが国境を越えて広がっていることを強調した。

 その上で「保護主義が台頭すれば自動車メーカーにとって大惨事(disaster)になる。全体のサプライチェーンが、開かれた国境を前提に構築されているからだ」と語った。

 ゴーン氏は4月1日付で日産自動車(Nissan Motor)のCEOを退任する一方、同社の会長職やルノーのCEOにはとどまり、三菱自動車(Mitsubishi Motors)を含むグループのアライアンスに専念すると発表されている。
【翻訳編集】AFPBB News