専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第94回

 ゴルフを熱心にやっていた頃は、プロ野球の野村克也監督による”データ野球”が全盛で、ゴルフでもデータを取って、自分のスキルアップに役立てようとしていました。当時は、ゴルフ週刊誌でラウンド連載もやっていて、その体験レポートもするので、自ずとデータが必要だったこともあります。

 アマチュアがデータゴルフを始めるにあたって、重要なのが、パット数です。さらに加えるなら、フェアウェーキープ率とパーオン率ですか。

 その中で、パット数の考え方は、プロとアマチュアではだいぶ違ってくるので、参考までに紹介しておきます。

 プロのパットの数え方は、あくまで平均パット数を算出するための材料で、決まりとしては、「パーオン以下でグリーンに乗ってからの打数」です。

 まず「パーオン」の解釈ですが、ゴルフを始めた頃は、パー4のホールで4回打って乗ったら「パーオン」とか言っていました。”なんちゃって、パーオン”ですか……。

 これは、OKパットを数えないくらい、恥ずかしい行為でしたね。今は、パー4のホールなら2打で乗ったことを「パーオン」って、しっかり理解していますって。そこは、知ってまんがな。

 ですから、プロの場合、パー5のロングホールを2回打ってグリーンに乗ったときは、「パーオン以下」に当てはまり、そこからパット数を数えます。

 じゃあ、パー4で3オンだった場合はどうするのか?

 そのときは、パット数は数えません。だって、プロの場合、パーオンに失敗しても、ほとんど”寄せワン”を狙って、高い確率でそのパットを決めてしまいますよね。だから、もしパーオンに失敗して、寄せワンのパーまでパット数に入れると、とんでもなく低い平均パット数になってしまいます。

 ゆえに、プロが1パットとなるのは「パーオン以下」、すなわちバーディーやイーグルを取ったときです。もちろん、パーオンして3パットしたときは、パット数は3になります。そこは、アマチュアも一緒です。

 というわけで、アマチュアが1回もパーオンせずに、3オンや4オンを重ねてラウンドを終えると、プロのパット数の数え方だと算出不可能。パット数ゼロになりましたって、なんだかなぁ〜。

 冗談はこれぐらいにして、ここでアマチュアのパット数の数え方を記しておきます。

 とりあえず、カラーやフェアウェーからパターを使用したとしても、それをパット数に数えることはしません。何打目であろうが、グリーンに乗ってからのパット数はすべて数えます。

 ということは、1度グリーンに乗ったあと、強く打ちすぎて池に入ってしまったとしましょう。その場合、池に入ったペナルティーも、池の淵から打ち直したウエッジによる1打も、全部パット数に入れます。

 これが、アマチュアの場合のパット数です。パターで打った数ではなく、グリーンに乗ってからの打数、それがパット数ということを理解しましょう。

 目標とするのは、ハーフでパット数「20」以下ですね。最初はなかなかできませんが、データを取っておけば、常にその数字を意識して、パッティングの向上に務めます。

 目標を達成するポイントは、1パットで沈めるより、3パットをなるべく減らすことです。

 アマチュアのパットの極意としては、

「入れるより、寄せる」

 だと思います。だって、OKパットがあるので、カップに入れなくてもいいんですから。

 続いて、よくデータ化するのが、フェアウェーキープ率とパーオン率です。

 フェアウェーキープ率は文字どおり、ショートホール以外の第1打でフェアウェーをキープできた割合を測るものです。プロでも、狭いコースなどでは、キープ率5割なんてことがあります。アマチュアは、1割とか、2割がザラです。

 パーオン率も、まさにパーオンした割合。パー3なら1オン、パー4なら2オン以下、パー5なら3オン以下でグリーンをとらえた割合を測るものです。

 アマチュアの場合、カラーに乗った場合も含めないと、恐ろしく低い数字が出てきます。まあ、ハーフで1〜2回あれば、十分でしょう。トップアマですら、そんなに多くパーオンはできません。

 正直、これらのデータは冷静にメモを取っていくと、己の下手さ加減に嫌気がさしてきます。そうなると、スキルアップにつながるかも、ちょっと疑問です……。

 以前、女子のトップアマとラウンドしたことがありますが、毎回グリーンに乗らず、パーオンは1回ぐらいでしたか。でも、3分の2ぐらい寄せワンでパーを取っていました。気づくと、ちゃんとハーフ40前後のスコアで上がってくるのです。

 その女子アマの方が、いろいろと語ってくれました。なかでも、印象に残った言葉はこれです。

「アマチュアは、そうそうフェアウェーなんてキープしないから、とにかくセカンドショットが打てるラフに落とせばOKとするべき」

 この時点で、フェアウェーキープ率は完全無視ですね。さらに、こんなことも言っていました。

「セカンドショットは、何がなんでもグリーンの近くまで持っていく。乗らなくていい。どうせ届かないから。そこから、寄せワンで勝負」

 どうです、パーオン率もまるで関係ありません。

 そして、最後はこう言い切っていました。

「(アマチュアは)残り30〜40ヤードからの、アプローチが勝負。そのうち、半分弱がワンパットで入れば、その段階でハーフ40〜42ぐらいは達成できる」

 これが、アマチュアゴルフの真髄です。


ゴルフの場合、データは参考程度にするのがいいのかもしれません... ということで、アマチュアが自らのデータを取るなら、パット数のみでいいと思います。さんざん”データゴルフ”の話をして恐縮ですが……。

 個人的にも、ラウンド中にいろいろとデータを取って、随時メモしていくのは面倒くさくて……。ラウンドの連載が終わって、今はのびのびゴルフができています。

 それって、ただのズボラじゃんって思うでしょ。いえいえ、それだけ、プレーに集中したいんですよ。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

『89ビジョン〜とにかく80台で回るゴルフ』好評発売中!
詳細はこちら>

■ゴルフ記事一覧>