金正男と金正恩の妻や愛人は…?

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 犯行時間、わずか2.3秒。凶器は化学兵器として用いられる猛毒の神経剤VX。実行犯となった女性2人は、それぞれ約1万円の報酬で雇われた。彼女らは「テレビのドッキリ番組の撮影だと声をかけられた」と供述しているという──。

 白昼繰り広げられた、この国家主導の暗殺劇に、世界中から抗議の声があがっている。2月13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港で、北朝鮮・金正恩朝鮮労働党委員長(33才)の異母兄・金正男(享年45)が殺されてから2週間。「遺体は金正男の影武者説」まで飛び出すなど、まるでミステリー映画のようなこの事件を、新聞やワイドショーでは、金正男と金正恩を巡る複雑な家庭環境とともに伝えている。

◆「北朝鮮は一夫多妻ではない」金正男と金正恩の女の影

「私に女性が多いことは否定しませんが、ワイフが多数というのはちょっと笑ってしまいます。私の愛するワイフは1人だけです。北朝鮮は一夫多妻の国ではありません」

 生前、金正男は記者の質問にそう答えていた。前妻との間にも息子がいて、他にも元CAの愛人などがいるものの、金正男の妻は元女優で、北朝鮮のために設立された貿易会社の代表をしていたこともあるマカオ在住の妻・李恵慶(イ・ヘギョン)さんといわれている。

 金正男と彼女の間に生まれた金漢率(キム・ハンソル)さん(21才)は、身の危険からオックスフォード大学への進学を断念し、現在、母と妹とともに中国政府の保護下にある。

 一方、金正男暗殺指令を出したといわれている異母弟・金正恩の妻は、元歌手の李雪主(イ・ソルジュ、27才)。彼女が夫とともに初めてメディアに登場したのは2012年7月のこと。完成したばかりの遊園地で、夫とさりげなく腕を組み、イルカの曲芸に大笑いする仲睦まじい夫婦の姿が世界に流された。

 著書に『金正日秘録』がある龍谷大学教授の李相哲(リ・ソウテツ)さんが言う。

「彼女を見ると、日本にもいそうな若くてかわいらしい女性ですが、この時彼女の胸元には、北朝鮮公民なら必ず胸につけなくてはいけない金日成・金正日バッジがなかったんです。色鮮やかな服にはそのバッジの代わりにブローチが光り、ブランド品のハンドバッグを手にしていました」

 食糧難で餓死が常態化しているという貧しい国に誕生した新ファーストレディーは、こういった派手なスタイルを好み、スカート丈はミニが多く、国民は冷ややかな視線を送っているとも報じられる一方で、海外メディアのなかには『閉ざされていた国に変化の風が吹いている』などと好意的に受け止めていたところもあった。李さんが続ける。

「この演出をしたのが北朝鮮の宣伝扇動部を仕切っている金正恩の実妹・金与正(キム・ヨジョン)でした。海外経験もある彼女は、李雪主を使って、北朝鮮のイメージアップを図ったんです。つまり北朝鮮は核ミサイルを開発しては発射し、各国で拉致事件を起こし、国民の思想を徹底管理するといった、時代遅れの変な国ではない、ということのアピールです」

 もちろん金正恩にも、他の女の影がある。北朝鮮版“少女時代”ともいわれる音楽グループ『牡丹峰(モランボン)楽団』(2012年7月結成)の団長・玄松月(ヒョン・ソンウォル)だ。

「玄松月は、金正恩が李雪主と結婚する前につきあっていた元カノといわれていまして、今でも金正恩にとって、玄松月の存在はものすごく大きいんです。階級も高く、2015年12月に、初めての中国・北京公演がドタキャンされたときも、それを中国側に金正恩の意向として伝えたのが玄松月だったといわれています」(李さん)

※女性セブン2017年3月16日号