1日、台湾の住宅市場が空前絶後の不振にあえいでいる。しかし、日本はさらにその先を行く下り坂にあり、「空き家問題」が深刻化している。写真は東京。

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2017年3月1日、台湾の住宅市場が空前の不振にあえいでいる。しかし、日本はさらにその先を行く下り坂のようだ。台湾紙・中国時報(電子版)が伝えた。

2002年より右肩上がりを続け、日本を上回るほどの価格高騰を呈していた台湾の不動産バブルが、2016年にはじけた。きっかけは、親中派の馬英九政権が終わりを迎え、“中国に媚びない”蔡英文政権が発足したことだ。中国からの経済圧力により、不動産価格も下げ留まりを知らない状況となっている。台北市・高雄市・台中市など主要6市における建物取引件数は、前年比約17%減の18万件あまりとなり、統計開始以来の最低を記録した。

しかし、お隣の超高齢大国・日本では「ハコが売れない」という単純な現象にとどまらず、「空き家問題」が深刻化している。「実家を引き継ぎたくない」との理由から、多くの高齢者宅には次の住み手が不在なのである。かといって、買い手もいなければ、借り手もいない。そんな空き家は全国におよそ1000万戸を数えるという。

野村総研の推算によると、2033年に全国で2170万戸に達する住宅のうち、30.4%にあたる2197万戸が空き家となる。3軒に1軒の住宅が無人となるのだ。日本在住の台湾人コラムニスト・劉黎児(リュウレイジ)氏が台湾メディアに紹介したところによると、東京のベッドタウンにあたる近隣県では、築40年クラスの集合住宅がまるごと空き家になっている風景は珍しくない。東京23区内でも一部は同様の状況だ。空き家が増えると、窃盗や放火事件の温床となることもあり、治安に影響を及ぼすという。

劉氏が強調する点は、日本の建物の減価償却率がかなり高いことだ。ビルなら築30年で、戸建て住宅なら築20年でほぼ無価値のものとなる。たとえ居住歴のない新居であっても、「中古物件」とみなされる。また、日本の住居は管理費や維持費が高く、ただ所有しているだけでかなりのコストがかかってしまう。たとえ実家から譲り受けるにしても、こうした維持費や税金を考慮すると、負担にしかならないのが実情だ。取り壊すにもかなりの費用がかかり、八方ふさがりとなると、空き家が誕生するわけである。(翻訳・編集/愛玉)