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カナダ・ケベック州のヌブアギツク・スプラクラスタル・ベルトで37億7000万〜43億年前の地球上に生物が存在したことを示す地球最古の化石が発見されました。発見したのはユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのドミニク・パピノー教授で、今回発見された化石はこれまで地球最古の化石と考えられていたものよりも約3億年も古いものとなっています。

Oldest fossil ever found on Earth dating back 4.2bn years shows alien life on Mars is likely

http://www.telegraph.co.uk/science/2017/03/01/oldest-fossil-ever-found-earth-shows-alien-life-mars-likely/



Earliest evidence of life on Earth 'found' - BBC News

http://www.bbc.com/news/science-environment-39117523



The World's Oldest Fossils Unearthed in Canada

http://www.popularmechanics.com/science/environment/a25489/worlds-oldest-fossils-discovered-canada/



カナダ・ケベック州で発見された地球最古の化石は、人間の髪の毛よりも細い長さ最大0.5mmの海生バクテリアのものだそうです。37億7000万〜43億年前の地球上に存在したということで、初期の地球の摂氏60度の海に生息していたものと考えられます。

鉄とシリカが豊富に含まれる岩石の中で化石は見つかりました。化石の見つかった場所では深海底に存在する熱水噴出孔の痕跡も見つかっています。なお、生命がいつどこで誕生したのかは謎のままですが、深海の熱水噴出孔で生まれた可能性も十分にあります。また、鉄が豊富な熱水噴出孔は現代にも存在しており、そこに生息する鉄酸化バクテリアが今回発見された化石のバクテリアと似たものである可能性があるそうです。



化石の見た目はこんなで、鉄を食べる海生バクテリアにより形成された糸状構造と赤い管が見えます。



地球最古の生物である海生バクテリアを顕微鏡で拡大して撮影したもの。



この発見は初期の地球と似た大気・海洋を持つ火星に生物が存在することを裏付ける強力な証拠になるそうです。ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームの一員であり、今回の発見に関する論文の執筆者であるマシュー・ドッド氏は、「初期の火星と初期の地球は非常によく似た場所なので、初期段階で両方の惑星で生物が存在した証拠を見つけることができるかもしれません」と語っており、火星で今回発見された化石と類似のものを探せば、地球外にも生命体が存在することが示せるかもしれないとしています。

さらに、「我々は生物が地球上で急速に進化していくことを知っています。従って、もしも我々が42億年前の火星と地球の両惑星表面に液体の水を持っており、熱水噴出孔が生命を育むなら、地球だけでなく両惑星で初期に生命が誕生していたと期待できます。将来的に火星でサンプル回収を行い、今回の化石と同様の岩石を調べ、ここに生命が存在した証拠が認められない場合は、地球が非常に例外的なものであったと指摘する可能性もあります」と述べており、今後、火星の岩石を調査して地球外生命体の痕跡を探ることを明かしています。



ノッティンガム・トレント大学のダン・ブラウン博士は、「今回の発見は、条件がぴったりな場合、生命がどのくらい速く形成されていくのかを示しているためとても刺激的です。これは我々が知っているように、生命が生存可能な外惑星を見つけた場合、すぐにその惑星で何らかの形の生命を見つけられる可能性が高いことを示してもいます。太古のバクテリアが繁栄していた環境は熱い環境であったことがよく知られており、木星の衛星であるエウロパの氷の層の下にあると言われる熱水噴出孔とよく似ています」と述べています。