米、電子書籍売上が約17%減 大手出版社らの値上げが原因

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米国出版社協会(AAP)が2月24日に公開したデータによると、2016年1月から9月までの期間の大人向けの電子書籍の売上は2015年の同期間と比べ、16.9%減少した。このカテゴリの電子書籍の売上は同カテゴリの書籍全体の売上の22.7%を占めているが、2015年は26.9%だった。

ヤングアダルトと子供向け分野の電子書籍の売上はさらに悪く、2015年から34.2%の減少となった。2016年の9月までの期間で、この分野全体の書籍売上に占める電子書籍の割合はわずか5.6%で、2015年の8.9%から減少した。

大人向けの電子書籍はヤングアダルトや子供向け電子書籍とは購入層が大きく異なるため、別のデータとして提示されるのが通例となっている。

今回の調査結果は1,207社の出版社がAAPに提出した売上データを分析したものだが、1月に公開されたニールセンのデータからも、この状況は予測されていた。ニールセンは約30社の出版社の2016年9月までの売上データを集計した結果、2016年通年で大人向け電子書籍の売上が前年から15%低下し、電子書籍全体では16%減になると予測していた。

ニールセンのグローバルマネージャーのJonathan Stolperは1月のDigital Book Worldカンファレンスで、電子書籍の売上低下の原因の一つに価格の上昇を挙げている。2015年に大手出版社らが一冊あたり平均3ドル価格を値上げし、大手の電子書籍の単価は約8ドルまで上昇している。

もう一つの原因をStolperは、キンドル等の電子書籍専用リーダーの利用率の低下だとしている。電子書籍を最も盛んに購入するのは専用リーダーを用いる消費者だが、電子書籍を専用リーダーで読む消費者の比率は2011年に70%以上だったのに対し、2016年には24%まで低下している。