キャプテンは「ほとんどやっていない」(遠藤)3バックについて、「(今日は)上手くいかなかったことは間違いない」と振り返った。 写真:川本 学

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[ACLグループステージ2節]G大阪1-4済州ユナイテッド/3月1日/吹田S
 
「今シーズンは3バックを併用していかないと、たぶん勝てないと私は思っている」
 
 済州・U戦で採用した3バックついて問われた長谷川健太監督は、理由をそう断言した。
 
 しかし、2月15日に行なわれた仁川ユナイテッドとの練習試合でしかテストしていない、「ほとんどやっていない」(遠藤保仁)システムは、狂った歯車のように機能しなかった。目立ったのはビルドアップの停滞で、スムーズさを欠いた結果、プレスを受けては攻め込まれる展開が続いた。キャプテンの遠藤は、ポジショニングを改善点のひとつに挙げる。
 
「相手がハメに来るなかで、上手くボールを保持できなかったのは間違いない。(ボールを)取る位置も低かったし、後ろに重心を置いてしまった。いろいろ形を変化させながらハメ込めに来ていたので、後ろを3枚(3バック)にした時には対応を考えないといけない。ポジショニングの修正をすればだいぶ変わるかなと」
 
 もっとも、済州・U戦の3-5-1-1にしても、シーズン開幕から3試合使った4-3-1-2にしても、中盤3枚の負担は想像以上に大きい。長谷川監督は「今年はターンオーバーはしない」とほぼメンバーを固定し、全試合で遠藤、今野、井手口をスタメン起用。長いシーズンを戦い抜くには酷使は避けたいところだが、そこまでの余裕はない印象を受ける。
 
 インサイドハーフ(今野泰幸、井手口陽介)はカウンターを受けた時の防波堤役として豊富な運動量が求められ、アンカー(遠藤)は常時厳しいマークを受けながらゲームメイクを行なっている。右足首痛を押して出場を続ける井手口は2試合連続で途中交代、37歳の遠藤もらしくないパスミスを連発するなど、ここまで本来のパフォーマンスは見せられていない(セットプレーで2アシストこそ記録しているが)。
 長谷川監督は「両方を熟成させていくことが必要」と併用の継続を示唆し、今季初先発を果たした金正也も「もっとこうすればハマるかな、という改善点は見つけられた」と前を向く。しかし、両システムはカウンターを受けやすいため、ポゼッションすることが大前提にある。裏を返せば、済州・U戦のようにボールを支配されて押し込まれれば、デメリットのほうが色濃く出てしまう。
 
“現実路線”としては遠藤の負担を少しでも軽減し、攻撃を牽引できる環境を整える必要があり、慣れ親しんだ4-4-2や4-2-3-1への回帰も視野に入れるべきではないか。いずれにしても、タイトル奪還のためにはこれ以上序盤で躓くことは許されない。メンバー固定にこだわるか、メンバー変更あるいはシステムのさらなる変更に踏み切るか、長谷川監督の決断に注目したい。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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