28日、韓国・世界日報は、深まる不況で社会や人々から余裕が消えつつある中、ささいなことにも怒りを我慢できない韓国人が増えていると伝えた。写真はソウル・東大門付近。

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2017年2月28日、韓国・世界日報は、深まる不況で社会や人々から余裕が消えつつある中、ささいなことにも怒りを我慢できない韓国人が増えていると伝えた。

ソウル地方警察庁は昨年2月から90日間、韓国でこのところ問題となっている「報復運転」の集中取り締まりを行い、732人を摘発した。報復運転とは、路上での割り込みなどに急ブレーキや幅寄せなど乱暴な運転で仕返しする行為だ。「報復」の原因をみると、過半数の55.7%が相手車両の進路変更と割り込み、次いでクラクションとハイビームが27.3%、徐行運転が10.3%と多かった。また仕返しの方法では意図的な急ブレーキが42.3%で最も多く、幅寄せが21%、暴行に至ったものも13.3%あった。

また警察がさまざまな暴力事件に関わった被疑者を調べてみると「相手が無視したと思った」「カッとして、仕返ししたくなった」などと供述していることが大半だという。

こうした状況について一般的には、儒教文化圏で体面を重視して生きてきた韓国人は、他人に蔑視されることが特に我慢できない傾向があるためと分析されているという。また、見下されたという不満の原因が社会的不平等にあるとの指摘もある。

専門家らは「共同体主義の弱体化」「個人主義の深化」「成果中心の過度な競争」などが反映された社会問題であり、他人に認められたいという欲望が満たされるどころか、心に傷を負うような状況が続く中、抑圧された怒りが一気にあふれ犯罪にまで至る例があるとみている。

こうした問題を解決するためには、深刻化する社会の不平等を改善することが必要であり、分配の枠組みを再構築し、富と権力によって他人を蔑視する既存の文化風土を変えねばならないというのが専門家の考えだ。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「個人主義というより、強烈な利己主義」「皆が毒を吐きながら生きている」「韓国では内向的な人や、正直な人が最も被害を受ける」「絶対に弱いところを他人に見せてはならない。弱点を見つけたら、最後まで食らいつくのがヘル朝鮮(地獄のような韓国)の特徴」など、疲弊した現状を吐露する声が多く寄せられた。(翻訳・編集/三田)