視聴率1%=100万人はホント?

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《スマスマ後番組『もしかしてズレてる?』自己最低3.9%》、《月9、史上最低更新6.2%》、《キムタク主演ドラマ、15.3%で番組最高》。テレビ番組の“人気度”が話題になる時に、必ずといっていいほど登場するのが、視聴率だ。

 最終話に20.8%をマークした『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の後番組として、今期のドラマの中でもっとも注目を浴びたのは『カルテット』(TBS系)。だが、初回から視聴率9.8%とつまずいたうえ、その後も下落傾向が続き、2月21日放送の第6話は7.3%にまで落ち込んだ。それでもコラムニスト・テレビ解説者の木村隆志さんはこう評価する。

「『カルテット』は、松たか子さん、満島ひかりさん、高橋一生さん、松田龍平さんという4人の演技派俳優が共演し、脚本に坂元裕二さん、演出に土井裕泰さんという業界屈指の実力者をそろえた作品で、ドラマ通の間では絶賛されています」

 それぞれが弦楽器を持ち、“偶然”カラオケボックスで出会った30代の男女4人がカルテットを組み、軽井沢で共同生活を始める。恋あり、笑いあり、涙ありの中、4人がそれぞれ隠し持っている秘密が次第に明らかに──。そんなスリリングな展開に、釘付けになっている視聴者も少なくないはず。それだけに、伝えられる視聴率の低さが「意外」という声は多い。

「あんなに面白いのに、なんで? 友達もみんな見ていて、会うと必ず『カルテット』の話題でもちきりなのに…もしかして、人気なのは私のまわりだけ?」(43才・主婦)

 なかにはこんな人も。

「視聴率が下がってきたら、“面白くないのかも”って思えてきちゃって…途中で見るのをやめちゃいました」(41才・パート)

 最新の数字に一喜一憂し、特に自分が気に入って見ている番組の低視聴率のニュースには「いちいちうるせえ」と言いたくなるほど気持ちを凹ませる視聴率。でも、視聴率って、どういうものだか、知ってました?

◆そもそも視聴率は何のためにある?

 私たちが日頃目にする視聴率は、ビデオリサーチが調べているものだ。同社担当者はこう語る。

「視聴率はテレビ番組やCMがどのくらいの世帯や人々にリアルタイムで見られているかという“視聴の量”を示すもので、テレビ局、広告会社、スポンサーがCMの売買のための指標として使用しています。一方では、番組制作にも役立てていただいております。マスコミなどでよく視聴率を話題にしていただいていますが、成り立ちからいって視聴者のための指標というわけではないのです」

 スポンサーからすれば、できるだけ多くの人の目にとまるように、視聴率が高い番組にCMを流したい。一方、テレビ局は番組の視聴率が高ければ高いほど儲かることになる。リサーチ評論家の藤平芳紀さんによれば、「よく年平均の視聴率が1%違うと年間の広告収入が100億円変わるといわれます」というから、テレビ局にしてみれば、人気のある番組を作ることに躍起になるわけだ。

◆1%=100万人ってホント?

 ビデオリサーチは「世帯視聴率」と「個人視聴率」を調査しているが、一般に公表されているのは「世帯視聴率」の方だ。

「視聴率1%=100万人」という話を聞いたことのある人も多いだろう。これをもとに視聴率20%なら「2000万人が見た!」なんていわれ方をすることがあるが、「関東地区でいうと約1800万世帯が調査対象なので、視聴率が1%ならおよそ18万世帯が見たことになります」と藤平さん。例えば4人家族の場合、1人だけがその番組を見ていても、4人全員が見ていても、「1世帯」としてカウントする。つまり視聴率を人数に換算することはできないのだ。

※女性セブン2017年3月16日号