パフォーマンス作品「岩」を終えた仏アーティストのアブラハム・ポアンシュバルさん。パリの「パレ・ド・トーキョー」で(2017年3月1日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】重さ12トンの岩の中で1週間を過ごすパフォーマンス作品に臨んでいた仏アーティストのアブラハム・ポアンシュバル(Abraham Poincheval)さん(44)が1日、予定していた滞在期間を終えて岩の中から出てきた。「やや放心状態」にあるとしながらも、パフォーマンスのおかげで「受け入れること」を強く感じることができたとコメントした。

 足元がおぼつかない様子で岩から出てきたポアンシュバルさんは、健康状態を確認するためにすぐに会場を後にした。それから約30分後、報道陣の取材に応じ「岩の中に1週間いたのだから、少しぼうっとしているのはごく自然なこと」と述べ、パフォーマンスのおかげで「受け入れる」ということを強く感じることができたと話した。

 岩の内部には、ポアンシュバルさんが座れる大きさの穴がくり抜かれ、飲料水やスープ、乾燥肉などの生活物資を置いておくためのくぼみも設けられていた。フランスの首都パリ(Paris)の美術館「パレ・ド・トーキョー(Palais de Tokyo)」で行われたこのパフォーマンスは人々の関心を集め、赤外線カメラによる内部映像を見るため大勢が美術館に足を運んだ。

 ポアンシュバルさんはAFPに対し、岩の隙間から多くの人に話しかけられたことを明かし、なかには詩を読んだりギターを演奏したりする人、さらには夢を語ったりする人もいたと述べた。

 奇抜で命がけのパフォーマンスを行うのは初めてではないが、今回は、自分を見失うほどの瞬間に何度か遭遇し「ショック」を受けたという。

 ポアンシュバルさんは、「自分が鉱物の世界の中の一つの粒子にすぎないと感じた」と話し、そして時には、自分と岩とが一体であるとさえも思えたとした。また「道端の石であると感じたり、夜になると荒野の岩であるとも感じられたりした」とも語っている。

 ポアンシュバルさんは今後、卵1ダースの上に座り、ヒナがかえるまで数週間にわたって、めんどりのように温め続けるという新たなパフォーマンスに臨む予定。
【翻訳編集】AFPBB News