3月1日放送のNHK生活情報番組『ガッテン!』の番組冒頭、 小野文惠アナウンサーが2月22日に放送した内容で糖尿病治療について“行き過ぎた表現”があったと謝罪とその説明をした。「おわび」の部分は別撮りでおよそ3分間、小野アナ単独での出演であった。その後通常通りの放送となったのだが、この日のテーマは“決定版コラーゲンの真実SP”。放送中からツイッター上では、「今日はコラーゲン特集だけど大丈夫?」などの声が多数見受けられた。

問題となったのは糖尿病の治療に睡眠薬を直接使えるかのような表現をした部分で、睡眠を改善することで血糖値が下がったとするデータを紹介し、テロップで「睡眠薬で糖尿病の治療や予防ができる」と表記するなどしていたことだ。この件について同番組放送後、日本睡眠学会と日本神経精神薬理学会が放送内容に異議を申し立てる見解を発表。また厚生労働省もNHKに口頭で注意したことが2月27日、明らかになっている。『ガッテン!』のホームページでは「説明が不十分だったり行き過ぎた表現があったりした」としてすでに謝罪文を掲載していたが、改めて図解入りで詳細な説明とおわびを1日の番組で放送したのだ。

だが視聴者がこの日の放送で驚いたのは、糖尿病治療についての謝罪部分だけではない。この後、何事もなかったように“決定版コラーゲンの真実SP”として「お肌ぷるぷるの代名詞、コラーゲンは本当に効くのか? 効かないのか?」「1週間でしわ&潤いに嬉しい変化が起こり得る」といった内容が放送されたからだ。

これには驚いた視聴者が多かったようで、「謝罪のあとのコラーゲンてどうなのよ…ガッテン」「睡眠薬の後コラーゲンをブッ込んでくる勇気」「謝罪をやったすぐ後にコラーゲン云々やられてもなー もう信じない」「“コラーゲンは食品です。薬のような効果はありません”って、予防線の言い訳テロップ?」など呆れ果てている声も少なくなかった。

前番組の『ためしてガッテン』からバトンを受けて、まだ1年も経っていない『ガッテン!』。今回の騒動は「番組打ち切りにさえつながりかねない事態」との声も聞こえてくるくらい大問題になっているようだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)