とにかく儲かった、お金を湯水のように使っていた……そんな話はよく聞くけれど、実際のところバブルって何だったの? Photo:alphaspirit-Fotolia.com

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皆さんは「バブル」をご存じだろうか。「当然知っている」「むしろ、バブルの真っただ中で働いていた」という人もいるかもしれない。しかし新社会人や就活性など、平成生まれの若者からすれば「バブル」と言われてもどうもピンとこないと思われる。「景気がよかった」「羽振りが良かった」というざっくりとした認識や、「タクシーを止めるために1万円使っていた」というトンデモ話はよく聞くけれど、その実態についてはよくわかっていないという人が多いのではないか。そんな平成生まれの人たちのために、なぜバブルが起きたのか、バブルとはなんだったのか、その実態について『会社に入る前に知っておきたい これだけ経済学』の著者・坪井賢一氏に教えてもらった。

資産価格が異常に高騰した数年間

 バブルとは、1980年第後半に起こった「資産価格」の高騰である。1987年、88年の物価上昇率は0.1〜0.4%で、「物価」はまったく上がっていない。物価が上がらないため、日本銀行は円高を抑制するために低金利政策を続けていた。金利が下がると資産価格は上昇するのが経済の原理であり、そのために資産価格(株・不動産)が急騰することになったのである。

 日銀の金融緩和で増えたマネーは、株や不動産、さらにゴルフ会員権、美術品などの資産市場へ流れ込んでいった。1980年から2016年の長期株価グラフを見ると、1987年から1989年末へ、傾向的な上昇カーブを大幅に上回り、チョモランマの山稜のように急峻な角度で上昇していることがわかる。傾向的な上昇カーブを逸脱した部分がバブルである。

 証券会社は株を売りまくり、銀行は不動産融資に狂奔した。膨大な量の株や不動産への融資が積み上がっていく。だれも資産価格が下落するなど、想像もしていなかったのである。日経平均株価は1989年12月29日に3万8915円の最高値を付けた。

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