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日本マイクロソフト 執行役員 会長 樋口泰行氏が、2017年4月1日付けでパナソニック 専務役員に就任することが発表された。4月1日からは、パナソニックの社内カンパニー、コネクティッドソリューションズ社社長、6月29日の株主総会後はパナソニック 代表取締役専務役員に就任する。樋口氏は1980年から約10年の間、松下電器産業(現パナソニック)に在籍し、古巣復帰という形となった。

樋口氏は、2007年3月からマイクロソフト日本法人代表執行役 最高執行責任者に就任し、2008年4月にはマイクロソフト日本法人代表執行役社長 兼 Microsoft CVP、2015年7月には代表執行役会長に就任。

当初は日本マイクロソフトに顧問として4月以降も残るという話だったが、一部関係者の間では「還暦前の樋口氏がそのままとは考えられない。どこかの社長になるのでは」とウワサされていたが、パナソニックという選択には驚かされた。

筆者が最後に樋口氏に話を聞いたのは、2016年9月、DMG森精機と日本マイクロソフトの技術協力を発表した記者会見である。それより前、日本マイクロソフトの会長就任時、樋口氏は「(社長時代にできなかった)取り組みへ多角的にチャレンジする」と述べていたが、少々元気がないようにうかがえた。2016年9月以降、筆者は取材する機会を得られなかったが、樋口氏は何となく物足りなさを感じていたのではないだろうか。

今回の就任話で思い出すのが、都内のホテルで日本マイクロソフトが開催した「Microsoft Tech Summit」である。企業のIT導入・運用に関わる技術者および意思決定者向けとして同社が2016年11月に開催したカンファレンスだ。樋口氏は一般来場者を出迎え、1人1人に会釈していた。会長自ら先頭に立つその姿勢に、畏敬の念を持ったことを覚えている。日本マイクロソフトの会長職という立ち位置では、樋口氏の自著『「愚直」論 私はこうして社長になった』で述べていた、愚直なまでの「努力」と「熱意」を発揮できなかったのかもしれない。

プロ経営者を自負する樋口氏は、日本マイクロソフトのほかにも、日本ヒューレット・パッカード、ダイエーなどの企業で代表取締役を経験してきた人物だ。樋口氏が「情熱×戦略」でパナソニックという企業をどのように変えていくのか注目が集まる。

阿久津良和(Cactus)

(阿久津良和)