<フランス大統領選で極右・ルペンがトップを走り、対立候補はスキャンダルまみれ。そんなフランスからオバマ・コールがあふれ出す>

アメリカのバラク・オバマ前大統領は引退生活に華々しいスタートを切った。富豪が所有する島でくつろいだり、カイトサーフィンを楽しんだり、常人には到底かなわない日々を過ごしているようだ。そこへ今、オバマを隠居から連れ戻し、フランスの大統領に推そうとする声が高まっている。

大統領選たけなわのフランス・パリでは、オバマのキャンペーンポスターが町なかのあちこちに現れ始めた。ポスターに踊る文字は「Oui, on peut(イエス・ウィー・キャン)」。


アンチ既成政党の波

発端は、ある友人グループの間で交わされた「オバマが大統領になってくれたらいいね」という冗談。それ以来、運動は急速に拡大した。今では独自のウェブサイトもある。オバマ擁立の嘆願書にはすでに4万2000を超える署名が集まった。

「フランスで極右が大量の票を獲得しようとしている今、外国人を大統領に選ぶことで、われわれは民主主義の教訓を世界に伝えることができる」と、ウェブサイトはうたう。

こうしたメッセージの矛先にいるのは国民戦線のマリーヌ・ルペン党首。移民排斥を訴えるルペンは、最近の世論調査でライバル候補たちに大きく差をつけている。アンチ・エスタブリッシュメント(反既成政党)の波がヨーロッパ全土に押し寄せる中で、フランス左派と中道右派はルペンの台頭を阻止できずにいる

ロビー・グレイマー